更新履歴

    さわりを読む▼をクリックすると更新された内容の冒頭部分がご覧になれますので、久しぶりのご訪問の方はこちらで未読・既読のご確認ができます

    日付別の更新チェックはカレンダーの日付をクリック ▼

    【  2012年07月  】 

    19コマめ:人には誰しも苦手なものがある

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.31 (Tue)

      扉はゆっくりと開かれた。さすがにチェーンはかけてあるが。「サエコさんですか? その、カノジョのことについてなんですが」「カノジョがどうしたの?」「カノジョ……幡豆椎葉さんが、いっしょに行った先の飲み屋で」「飲みに行ったのね!」 暗い声だった、この部屋の主の声が、いきなり明るく変わった。「は、ええ……その」「ちょっと待ってて。いま、チェーンを開けるから」「は? あの、今は夜で、ぼくは男で」「カノジョに...全文を読む

    PageTop▲

    18コマめ:探偵ごっこ

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.30 (Mon)

      ぼくは、乏しいお金をはたいて、インターネットカフェに入った。いま、あの飲み屋にいっても、カノジョからなにか中身のあることを聞き出すのは無理だろう。無理以前に、ぼくがカノジョだったら、ぼくのあごを拳でかち割っていてもおかしくない。さらに、もし、あの健交活動委員会の面々と鉢合わせでもしたら……。 からめ手からアプローチするべきだった。 というわけで、ぼくは今、パソコンの前に座っているのだが、実際の人探...全文を読む

    PageTop▲

    エドさんと緑の森の家・7月29日

    エドさんと緑の森の家(童話掌編シリーズ・完結)

    2012.07.29 (Sun)

     「伯爵閣下」 エドさんとクロエさんとグレンが浜辺へ遊びに行った後の応接室で、アリントン夫人は伯爵にいいました。「なんだね」「伯爵閣下は卑怯ですわ」 伯爵は苦笑いしました。「わたしはそんなに卑怯者かね」「卑怯というより、ずるいです」「わたしが、いつも馬を御すときに、あの魅力ある醜い小妖精を伴うことがかね」「あの便利屋は、そう思っているでしょう。わたくしも、最初はそう思いましたもの」 アリントン夫人は...全文を読む

    PageTop▲

    17コマめ:もやもや

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.28 (Sat)

      わけのわからないまま家路を急いでいると、ぼくは数人の人間に周囲を取り囲まれた。それが誰かは確認するまでもなかった。「鏑木同志」「だから同志じゃないって」「いや、同志、それで、あの女は?」「酔いつぶれちゃったよ」「どう思われますか? 葛西同志委員長」「毛沢東語録にある。『ふられ女は落としやすい』。諸君、これは我々に与えられた未曾有のチャンスである。同志鏑木は、身を持って我らが大義の捨て石となってく...全文を読む

    PageTop▲

    16コマめ:女王の名はミダス

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.27 (Fri)

     「いっている意味がよくわからないんだが」 真顔のカノジョに、ちょっとどぎまぎしながら、ぼくは答えた。「もうちょっとわかるように……」「昔、昔、ミダス王という王様がいました」 カノジョは、急にわけのわからないことを話し始めた。「ミダス王は、とても賢いと評判の王様でした。ある日、魔法使いを助けたミダス王は、その返礼として、なんでも望みを叶えてやろう、といわれました」 カノジョは、お猪口をきゅっと空け、お...全文を読む

    PageTop▲

    15コマめ:そして夜は緩慢に更けて

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.26 (Thu)

     「キーワードがあるとしたら、『安心』かなあ」「水墨画を描くと安心するの?」 カノジョは豆腐を箸で切ると口に入れた。 ぼくはむやみに硬いが、噛むと染み出る肉汁が絶品な焼き鳥をもぐもぐやりながら答えた。「別に水墨画でなくたっていいんだけれど、ぼくには水墨画が合ってるんだ」「水墨画は抵抗しないから?」 お猪口で冷や酒を飲みかけていたぼくは、むせた。「なんだよ、その『抵抗』っていうのは」「文字通りの意味よ...全文を読む

    PageTop▲

    14コマめ:まずは適当に

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.25 (Wed)

      カノジョは、「ども」といって、後ろ手に扉を閉めた。 女将さんは、まだ衝撃から立ち直れない、という顔だったが、それでもカウンターにお通しを置くだけのサービスは示してくれた。「この子は?」「カレ」 女将さんはかぶりを振った。「明日は雪かもねえ。カノジョが男を連れてくるなんて」 え? カノジョはにやりとすると、ぼくにひとことで説明した。「わたしの隠れ家みたいなものなのよ」「ここがねえ……」 ぼくは店内を...全文を読む

    PageTop▲

    13コマめ:夜のお散歩

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.24 (Tue)

      ぼくはよほどの用でもないかぎりうろついたこともない夜の街の、これまで足を踏み入れたことすらない界隈をどこへともなく引きずられていった。 カノジョは勝手知ったる自分の家のごとくずんずんと進んで行く。「カレ、盛り場へも行ったことないの?」「行ってどうしようというんだ。外食するより、家で食べたほうが安上がりだし、飲むにしても、店で飲むより家で飲んだほうが圧倒的に安上がりじゃないか」「とことんまで寂しく...全文を読む

    PageTop▲

    12コマめ:健交活動委員会の戦い・玉砕戦

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.23 (Mon)

      委員長は顔色を青ざめさせていた。「中本も、あの安宅からすらも連絡がない」「よくわからないんだが、それって」「先遣隊は全滅だ」「そういうの、どこかで聞いたなあ」「旧日本軍のガダルカナルの逐次投入・各個撃破などといっしょにするな!」「誰もそんなこといってないだろ」 まあ、ぼくとしては帰ってひとりでいられればそれでいいのだが。「あっ」 ぼくのマンション、「パレストップワン」を目の前にして、委員長は立ち...全文を読む

    PageTop▲

    エドさんと緑の森の家・7月22日

    エドさんと緑の森の家(童話掌編シリーズ・完結)

    2012.07.22 (Sun)

     「……ねえ。伯爵のこと、どう思う?」 水着姿もまぶしいクロエさんに訊ねられ、エドさんは、ううん、と首をひねりました。「昔、なにかたいへんなことがあったんじゃないか、わたしにはそう思えるね。食事なんかのときにうちのグレンを遇するにも、まるで同じ貴族に対するようなやりかただし。苦労ってものを知ってるよ、あの人は」 グレンはといえば、ふたりの思いを知ってか知らずか、飛び回ったり、水に触れたり、戻ってきて甘...全文を読む

    PageTop▲

    ECMさん暑中見舞い!

    いただきもの

    2012.07.21 (Sat)

      毎年、かわいい女の子とマニアックな兵器をあしらった素敵な暑中見舞いをくださるECMさんが、またまた暑中見舞いを送ってくださいました!(クリックすると大きくなります) 知らないよこんな兵器! 誰だ水上機をジェットにしようなんて考えたやつ!  ECMさんによる詳しい解説はこちらを。 どうもありがとうございました! うーむ、ミリタリは奥が深い……。...全文を読む

    PageTop▲

    11コマめ:健交活動委員会の戦い・前哨戦

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.21 (Sat)

      結局、あの『健全交際活動委員会』のメンバーたちは、ぼくを遠巻きにしてマンションまでついてきた。うっとうしいったらありゃしない。「同志、今、うっとうしいと思ったな?」 いや現にその通りだし、とは、ぼくはこの委員長に答えられなかった。ぼくのすぐ横についていたのだから当然だ。こいつらが全員、『女であればなんでもいい』的発想の持ち主で、それでいながら情けないほど女に縁のない生活をしている以上、ぼくは手負...全文を読む

    PageTop▲

    10コマめ:噂

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.20 (Fri)

     「きみは酒を飲むか」「たしなみ程度なら」「あの女は、飲むのだ」 委員長は、さも事態を憂慮しているかのように首を振った。人の飲酒よりも、自分の酔っ払ったようなしゃべりのほうをなんとかしたほうがいいんじゃないのか、とぼくは思った。「飲む。うわばみのように飲む。ヤマタノオロチがそうだったように飲む。あの衣装で、夜の街を闊歩しているのだ」「それで」 委員長はさらに事態を憂えるように続けた。「あの女は飲み屋...全文を読む

    PageTop▲

    9コマめ:健交活動委員会

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.19 (Thu)

     「いいか」 よくなかった。水墨画を描きに帰るはずのぼくをそのまま逃がすほど、この怪しげな一団は寛容ではなかった。「あの女はやめておけ」「だから、そんな関係じゃないって」 何度繰り返したかも覚えていないやり取り。「そもそも、この委員会って、なんなんだ。ぼくがなにをしようと、構わないようなものじゃないか」 委員長の長髪メガネは、首を振ってメガネを押さえた。本人はサマになっているつもりかもしれないが、単...全文を読む

    PageTop▲

    8コマめ:ありがたい忠告

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.18 (Wed)

      ぼくが拉致されていったのは、部室棟の、奥まった汚い一角にある、その中でもとくに汚れた部屋だった。 ちらりと扉を見ると、煙草のヤニかなにかでよく読めないが、『……活動委員会』とある。活動写真の同好会だろうか、それとも、あのヘルメットにゲバ棒の……ぼくは後者の可能性を思い、背筋が冷えていくのを感じた。 結局、ものの輪郭がなんとなくわかるくらいの暗い部屋で、ぼろいパイプ椅子に無理やり座らされたぼくは、周囲...全文を読む

    PageTop▲

    7コマめ:ギャラリー

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.17 (Tue)

      明日どころではなかった。 ぼくがざるそばをなんとかすすっている間に安宅が連れてきたのは、五人程度の一団だった。いずれもむさい男どもである。彼らは、遠くの方からこちらを見てはひそひそと耳打ちし、耳打ちしてはこちらを見ていた。「ギャラリーが来ちまった」 ぼくは頭を抱えた。彼女、幡豆椎葉は苛立っているようだった。「そこの!」 女王にふさわしいでかい声で、彼女はその男どもにいった。「なにかいうことがある...全文を読む

    PageTop▲

    自炊日記・その6

    自炊日記(ノンフィクション)

    2012.07.16 (Mon)

     6月17日 午前中スーパーで買い物。いわしが七十三円で六匹。百グラム二十円。買わない手はない、というわけで買う。 そのまま冷蔵庫へ入れ、昼夜を実家で食べてからアパートに帰り、イワシの煮付けの調理開始。頭を落として血まみれの手で内臓を引き出し、イヤらしい声で「へっへっへ」と笑っても、誰も反応しないのでばかばかしくなって、流水で洗いながら無言でわたをかきだす。 レシピはこの前書いた物と大差はない、いわ...全文を読む

    PageTop▲

    エドさんと緑の森の家・7月15日

    エドさんと緑の森の家(童話掌編シリーズ・完結)

    2012.07.15 (Sun)

     「やっぱり、何度来ても、地中海はいいわねえ!」 船上で潮風に吹かれながら、クロエさんはいいました。エドさんはといえば、ちょっとばかり、船酔い気味でした。「そ……そうだね、きみ。最高だ」「どうしたんです、いい大人が。だらしがないにもほどがあります」 アリントン夫人は、双眼鏡を片手に、いつも通りに背筋をすっと伸ばして、だんだん近づいてくる島影を見つめていました。「しかし、この辺りでも、激しい戦争が起こっ...全文を読む

    PageTop▲

    6コマめ:栄養補給はしっかりと

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.14 (Sat)

     「なんて格好してるんだ」 ぼくはわさびをそばになすりつけながら、その扇情的な衣服を眺めた。「そうお? そんなに扇情的?」 彼女は自分の服を確かめるように腕を上げたり腰を見たりした。「扇情的でなければ、いたずらに派手だ」 どぎつい原色を多用し、ところどころに金属のアクセサリーをあしらい、革のハンドバッグを持って……自分が、女性の衣類やアクセサリーやブランドものにまったく知識がないため、こんな衣装だ、と...全文を読む

    PageTop▲

    5コマめ:強食肉食女

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.13 (Fri)

      いかに三流といえども四年制大学に入学したからは、単位を取得して四年間で卒業したいものである。特に、昨今の、グリーンランドでも横断しろといわんばかりに冷たく凍りついた就職戦線においては、一年の留年が死を招く。この間、どこかの電気店でたまたま経済番組を見たのだが、偉そうな経営者が、『四年で大学を出なかったやつなど、どこの会社も採りません』と断言していたからほんとうのことだろう。 かくして、ぼくも、あ...全文を読む

    PageTop▲

    4コマめ:カノジョ

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.12 (Thu)

     「それをいうなら、シー・ハー・ハー・ハーズだろう」 ぼくは冷蔵庫から、ひとりで食べるつもりだった二個の焼おにぎりを取り出した。いずれも、ぼくが焼いたものだ。昨晩の夕食で余ったごはんに味噌を塗って魚焼き網で焼き、保存性を高めたものだ。「食べる?」「今、固形物を入れるのは、いくらカレの誘いでも危険すぎるわ」「だから、誰がカレだって?」 ぼくはその冷えた焼おにぎりをむしゃむしゃと食べ始めた。相手がいらな...全文を読む

    PageTop▲

    3コマめ:カレ

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.11 (Wed)

     「それをいうのなら、まずはきみが、わかっていることを話してくれるべきじゃないのか、わたしは誰々だ、みたいなさ」 ぼくは急須から、ほとんど出し殻状態になったほうじ茶を、使っていない湯飲みに注いだ。「飲む?」 首を横に振りかけた娘は、自分の頭を右手で激しく押さえると、いった。「……くれる?」 娘は、掛け布団をめくって立ち上がると、ぼくの布団をしげしげと見た。「布団がなにか?」「安いの使っているわねえ」「...全文を読む

    PageTop▲

    2コマめ:ロマンチックでない一夜

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.10 (Tue)

      指摘するまでもないことだが、人間のできることには限界がある。その限界内でどれだけのことができるか、というのが、この人間社会なるゲームのルールでありスコアでありテクニックが試されるところであるが、この事態は、のんびり平和にゲームを楽しみたい、ぼくみたいなヌルい人間にはいささか手に余るものだった。 とにかく、このまま扉の外に放り出して風邪をひかせたりしたらさすがに人道にもとるので、カメラを片付けた部...全文を読む

    PageTop▲

    1コマめ:弱肉草食男

    弱肉雑食系・カット1「よくあるタイプじゃない出逢い」

    2012.07.09 (Mon)

        弱肉雑食系 すべての人間は子孫を残すためのみに存在する。某国営放送で、なんとかいう作家だか評論家だかがそういっていた。そりゃそうだ。うなずくしかない正論だ。だが、だからといって、世の中は正論だけじゃ出来上がっていないのもまた事実なのだ。 という持論のもと、ぼくはバーナード・ショーより貧弱な肉体でもって、やらなければいけないことをしこしことやっていた。つまり、いつ発表するでもない水墨画を、丹念...全文を読む

    PageTop▲

    エドさんと緑の森の家・7月8日

    エドさんと緑の森の家(童話掌編シリーズ・完結)

    2012.07.08 (Sun)

     「で、それで、『これ』はいったい、なんですか?」 役所で長いこと順番待ちをしてから、やっと通された部屋で、その頭の固そうな役人は、かわいそうな『これ』を指差し、ボールペンをとんとんとやりました。「え……ですから、その、『小妖精』です。なあ、グレン?」 エドさんはテーブルの上にちょこんと座った、グレムリンのグレンを撫でながら、脂汗をかいていました。「小妖精、というのかなんだか知りませんが、外国旅行に行...全文を読む

    PageTop▲

    たらいまわし

    ミステリ

    2012.07.07 (Sat)

      急患が発生した。いつものことだった。救急隊員のわたしは、相棒とともに救急車に飛び乗ると、夜中の道を現場目指して急いだ。「よくもまあ毎日毎日……」 わたしがこぼすと、相棒の早河がハンドルを握って答えた。「人間が自動車やバイクを発明した以上、交通事故が起こるのは当然だ。恨むなら内燃機関を恨め」 もっともだ。わたしは口を閉じた。ただでさえ、かなりの重大事故なのだ。患者は、現場からの連絡によると、暴走族か...全文を読む

    PageTop▲

    本当は恐ろしい花言葉辞典

    ユーモア

    2012.07.06 (Fri)

      デートの後、あたしは、彼からもらった花束を手に、本屋のドアをくぐった。明日の講義で使う参考資料を買い忘れていたことに気づいたのだ。 人気がなさそうな棚から本を取り、さて、とレジに向かおうとしたとき、ふと、表紙に見事なほおずきが描かれた本が目に飛び込んできた。 タイトルは、「本当は恐ろしい花言葉辞典」とあった。面白そうだ。片手が花束でふさがっていたので、必然的に、参考資料といっしょにわしづかみする...全文を読む

    PageTop▲

    プール

    ホラー

    2012.07.05 (Thu)

     「はい、みんな、潜って、プールの底にタッチしてみよう!」 ぼくはそういって、手をぱんと叩いた。教え子たちは、きゃっきゃと笑いながら、プールに潜り、また水面へと上がってきた。「せんせー、これ、ひろったー」 中に、手に白い硬貨状のものを握ったやつがいた。ぼくは、またか、と思った。ぼくも悪ガキだった小学生時代、よくやったからわかる。塩素のタブレット拾いだ。「よし、よく目を開けて拾えたな。拾ったら、またプ...全文を読む

    PageTop▲

    恩赦の日

    ユーモア

    2012.07.04 (Wed)

     「もう、こんなところには二度と来るんじゃないぞ」「へいっ! 二度と悪事はいたしませんっ!」 釈放されたこの刑務所の全受刑者は、声を揃えて返事をした。所長は、その迫力に、くらくらとした。「これも時代の流れか」 すっからかんになった監房を見て、所長は、この大規模な恩赦に踏み切った政府の思い切ったやりかたについて、考えた。 民意がそれを求めているのだが……なにかおかしくないか? そんな考えも、いつしか消え...全文を読む

    PageTop▲

    ぴんぽーん♪

    ユーモア

    2012.07.03 (Tue)

      おれはひっくり返ってテレビの通販番組を見ていた。いつもと同じような、便利そうに見えるけれど買って見たらとほほ、という商品が次々と現れては消えた。「次にご紹介するのは、お子様の風邪から、生態系の破滅まで、なんでも治る家庭の常備薬、『デウスEXマキナ』です!」 最近の通販番組は薬も売るのか、とぼけっと見ていたおれは、次の画面を見て跳ね起きた。 そこには、見たこともない姿の宇宙人が、赤茶けた荒野に立っ...全文を読む

    PageTop▲

    前月     2012年07月       翌月

    Menu

    最新記事

    最新コメント

    カテゴリ

    FC2ブログランキング

    ランキング

    アルファポリス「第9回 絵本・児童書大賞」にエントリーしました。 どうぞ読んでいってくんなまし。

    カウンター

    おきてがみ

    検索フォーム

    Powered By FC2ブログ

    今すぐブログを作ろう!

    Powered By FC2ブログ

    ブロとも申請フォーム

    QRコード

    QRコード