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    【  2012年09月  】 

    エドさんと緑の森の家・9月30日

    エドさんと緑の森の家(童話掌編シリーズ・完結)

    2012.09.30 (Sun)

      テーブルで、エドさんは難しい顔をして考え込んでいました。「どうしたの、あなた?」 クロエさんは、エドさんの大好物であるキノコのスープが入った鍋をテーブルの上に置き、皿に取り分け、パンといっしょに出しました。もちろん、グレンのぶんも忘れてはいません。「グレンのことなんだが、どうして、きみがあの子のことを描けないのか、ずうっとわたしは考えていたんだ」 エドさんは、スープには手をつけずに腕を組みました...全文を読む

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    18コマめ・第二次予選開始

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.29 (Sat)

      トーナメント表によると、まずは三位と六位、四位と五位が当たることになっていた。その勝者が、それぞれ二位と一位と当たることになる。「ええと?」 試合をすることになるのは、馬場アンドレイ対佐分利原夫、百合根美亜対十文字京という組み合わせだった。 ぼくはこのカードを楽しんで見ることができただろう。なかなかの好カードだからだ。それを妨害しているのは、「他人ごとではない」、という厳粛な事実だった。 まずは...全文を読む

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    17コマめ・幕間

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.28 (Fri)

      第二次予選の前に、ぼくとカノジョは、舘冴子と弁当を食べていた。中身は、カノジョが作って来てくれた梅干しとたらこのおにぎりである。「舘さん。あなたでしょう、同棲なんて噂を流したのは」「バレちゃ仕方ないわね」「どう責任をとってくれるんですか」 ぼくは舘冴子に詰め寄った。「ほっぺたにご飯つぶがついているわよ」「ご飯つぶなんてどうでもいいから、どうするのかいってください」 これまで黙っていたカノジョが、...全文を読む

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    16コマめ・愚かなる者はむさぼり食われる

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.27 (Thu)

      モニタで見たところ、諏訪蓮太郎は、自負するに値する脳細胞の持ち主のようだった。大胆すぎるように見えるコマの動かしかたも、よく見るとリスクとリターンをきっちり計算した上でのことだし、相手にダブルをかけさせ、スコアを釣り上げていく腕もなかなかのものだ。下手をしたら、カノジョでも手こずる相手ではなかろうか。こいつ、卒業したら、鼻持ちならないエリート意識丸出しの国家公務員か、ベンチャー経営者になるに違い...全文を読む

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    15コマめ・餓狼どもの惨劇

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.26 (Wed)

     「……です。それでは、バックギャモン大会、第一次予選、開始!」 ぼくも初めて見る、H市大学群友好会会長が手をひと振りするやいなや、あっちでもこっちでも、サイコロを振るがらがらという音が鳴りだした。 これだけ人が集まって、どうさばくのかと思ったら、たいていの人間は、単なるギャラリー、野次馬で、目をぎらつかせて盤に向かっているのはごく少数、三十人程度だった。 それもそうだ。美人との同棲生活権といえばもの...全文を読む

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    14コマめ・特殊ルール

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.25 (Tue)

     「変じゃないでしょ? そのおかげで、カレくん、あなたはディフェンディングチャンピオンとして、ここに座ってるんだから」 ぼくは自分の座っている椅子を見た。平凡なパイプ椅子だったが、「舘さん、針のむしろというものに座ったことはありますか?」 ぼくとカノジョは、一段高い場所に座らされていた。そして、ぼくたちには、ぞろぞろ集まった男たちによるぎらぎらどろどろした視線が向けられていたのだった。 針のむしろ以...全文を読む

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    13コマめ・基本ルール

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.24 (Mon)

      ここで、バックギャモンについて知らない人のために、大ざっぱなルールを説明しておこう。ぼくの説明よりも、ウィキペディアでルールを読み、フリーソフトでゲームをダウンロードして、一度遊んでみたほうが早いと思うが、世の中にはそれさえ面倒くさいという人がいるからだ。 バックギャモンは、要するに、すごろくである。サイコロを二個振って、出た目の数だけコマを動かし、先に全部の自分のコマを上がりにしたほうが勝ち。...全文を読む

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    エドさんと緑の森の家・9月23日

    エドさんと緑の森の家(童話掌編シリーズ・完結)

    2012.09.23 (Sun)

     「やっぱりだめだわ」 クロエさんは、木炭を置いてつぶやきました。視線の先では、グレンがパンのかけらを、両手で抱えてもぐもぐやっています。「グレンの絵が描けないのかい」 横で見ていたエドさんは、妻の肩にそっと手を置きました。「そうなのよ。なにをやってもだめ。なにか、いいアイデアはないかしら」 エドさんは、しばらく考え込みました。「そうだなあ……グレンの気分を変えてみるのはどうだろう?」「気分って?」 ...全文を読む

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    12コマめ・とことんまで変な勘違い男(?)たちの襲来

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.22 (Sat)

      ブザーは執拗に鳴った。 出ないぞ。誰が出るもんか。「幡豆さん! 幡豆さん! ここを開けてください!」 ぼくは、少しばかり安心して、すっかりおびえきっているカノジョに声をかけた。「よかったな。女の子の声だ。きっと、きみの友達だよ。今、開けてくる」「あっ、ちょっと、その子は……!」 カノジョが叫んだときは遅かった。ぼくはドアを開けてしまっていた。 立っていたのは、かわいい女の子だった。その子は、こちら...全文を読む

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    11コマめ・輪をかけて変な勘違い男たちの襲来

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.21 (Fri)

      ぼくは仏頂面でドアを開けた。なにが来ようと、あのパスタ野郎よりひどいやつは来ないだろう。 立っていたのは、地味な服を着たなんとなくおとなしそうな男だった。「鏑木さんですね。わたしは、J大から来ました、十文字京といいます。『きょう』は京都の京です」「はあ。それで、その十文字さんがなにをしに」「鏑木さん……あなた、ギャンブルというものを、どう思いますか?」「ひどいもんです。ちょっとした遊びだったのに、...全文を読む

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    10コマめ・さらに変な勘違い男たちの襲来

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.20 (Thu)

      またあいつらが引き返して来たのか。ぼくは居留守でも使おうかと思った。 そのとき、台所側にも小窓があることに気づいた。蛍光灯の光というものは、つねづね強すぎると感じていたが、これでは居留守も使えない。 ぼくはあきらめてドアに向かった。「はい?」「鏑木さんですか。お話ししておきたいことがありまして」 どことなく弱々しいが、真面目そうな男の声だ。 信頼してもいいだろう。ぼくはドアを開けた。 立っていた...全文を読む

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    9コマめ・変な勘違い男たちの襲来

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.19 (Wed)

     「キミみたいな凡庸な男に名乗ることもないんだがね。カノジョクンと毎晩のように遊んでるのなら、ボクもそれなりの礼儀を尽くすべきだろうな」 ぼくはこの軽薄男のしゃべりにいらいらした。早くドアを閉めないと蚊が入ってくるのだ。「まったく、カノジョクンみたいな素敵な人が、なんでキミみたいな平均以下の男を選んだのかねえ」 名前を名乗る様子はない。ぼくは頭にきて、ドアをがちゃんと閉めようとした。 ドアは微動だに...全文を読む

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    アルファポリス絵本童話大賞読者賞受賞!

    その他いろいろ

    2012.09.18 (Tue)

      アルファポリス絵本童話大賞において、わたしの「エドさんと緑の森の家」が、おかげさまで「読者賞」に輝きました! 投票してくださったみなさん、訪問して読んでくださったみなさん、どうもありがとうございました! アームストロング船長の言葉をもじれば、「お世話になっているプロのクリエイターの先生がたから見れば小さな一歩だが、わたしにとっては大きな飛躍」であります。これを弾みとして、もっともっと面白い小説が...全文を読む

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    8コマめ・カノジョの悩み

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.18 (Tue)

     「で、なんだい、話って」 ぼくはマンションの細長い部屋で、カノジョに白湯をすすめた。パイタンではなく、「さゆ」である。それしか供応するものがなかったのだ。 カノジョは湯飲みから温かい無味の飲料をひと口飲み、ふう、と息をついた。「誰かに狙われているの。……それも」 カノジョはぐっと歯を食いしばり、目を閉じた。「男からよ。それも複数」「これまでもそうだったって、舘さんから聞いたぜ。そもそも、誰か運命の男...全文を読む

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    7コマめ・全世界の男の敵

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.17 (Mon)

     「ででで、ディフェンディングチャンピオンだと」 ぼくを指さして、葛西委員長が吠えた。「予選抜きで最終決戦に臨めるだと。不公平だ。不公平だ。われわれ民衆の敵だ。打倒さるべき権力の化身だ。われわれはこのような反革命的行為には強く抗議する」 今日のうちに、何度こんなことをいわれたかわからない。ぼくは小指で耳に栓した。残念なことに、もう一方の手はノートをまとめるのに使われていたため、耳をふさぐわけにはいか...全文を読む

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    エドさんと緑の森の家・9月16日

    エドさんと緑の森の家(童話掌編シリーズ・完結)

    2012.09.16 (Sun)

     「マクファースンくん」 校長先生は、机の前に立たせたエドさんを、厳しい視線でにらみました。「きみは、うちの生徒に、こともあろうに遊びほうけることを教えたそうだね?」「わたしは別に遊びほうけろとは」 エドさんの抗弁を、校長先生は手で制しました。「いや、きみは、こともあろうにうちの生徒たちに、遊びほうけてうつつをぬかせといったも同然だ。エドくん、わたしはきみに、そんなつもりでチェスを教えてくれといった...全文を読む

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    6コマめ・第二回作戦会議

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.15 (Sat)

     「ここまで話が大きくなった以上、今から止めるのは無理、ってことはわかるわね」 例の乱雑な部屋で、コーヒーカップを手に舘冴子はいった。ぼくとカノジョは、真剣な顔でうなずいた。「覚悟を聞きたいけど、カレくん、あなた、本気でカノジョを守る気がある?」「そ、そりゃもちろん」 ぼくはいきなりの問いに、戸惑った。この女はいったいなにを考えているのかわからない。「事態に流されているだけとか、単なる義務感とかじゃ...全文を読む

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    5コマめ・風雲は急を告げる

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.14 (Fri)

      舘冴子はああいったものの、ぼくは心のどこかで、事態はこのままなにも起こらずに終息へと向かうものだと思っていた。 甘すぎる見通しだった。 カノジョの勉強しているC大学と、ぼくの通う三流大学の間でなにが話し合われたのか、三日もたたないうちに、大学の柱に大量のポスターが貼られた。一読して、ぼくは口の中から魂がずるずると音を立てて引きずり出されるような思いをした。「第一回 学際交流バックギャモン大会」 ...全文を読む

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    4コマめ・第一回作戦会議

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.13 (Thu)

     「どうしよう」 ぼくは頭を抱えていた。 カノジョは、目はぎらぎらさせていたが、ぼくにはすでにそれが虚勢であることがわかっていた。それが証拠に、顔色はどこか青ざめているし、コーヒーに砂糖を入れる手はかすかに震えている。「…………」 カノジョは無言でコーヒーをひと口飲み、目を閉じた。自分が、とんでもない状況になってしまったことを噛みしめているのだ。「冴子は、わたしだったらどうする?」 ぼくたちが臨時の作戦...全文を読む

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    3コマめ・伝言ゲーム

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.12 (Wed)

      ぼくが講義を受けている間、学生たちの噂話の中でいったいなにが起こっていたのか、暇なジャーナリズム研究会のやつが調べた結果をここに書いておく。ちなみにそいつはこのときのことを卒論にまとめ、そいつは志望の雑誌社に無事採用されたそうだ。後から聞いたことだけど。八時三十分「鏑木のアパートにあの女が一泊したそうだ」八時五十分「いま鏑木から聞いたんだが、、一晩中バックギャモンをやっていたらしい」十時三十分「...全文を読む

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    2コマめ・事実報告と歪曲の始まり

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.11 (Tue)

      太陽が黄色かろうと、財布に一文もなかろうと、食料といえば米と少量の味噌しかなかろうと、夏休みが終わった以上、大学には行かねばならない。そして単位を取らなければ、ぼくの野望である、「穏やかで静謐なる世捨て人的生活を送るための、決まりきった仕事しかやらなくていいロボットみたいな職場への就職」にとって大きな打撃となる。 ふわあ、とあくびが出た。「元気そうではないか、同志鏑木」 思わずぼくは口を閉じた。...全文を読む

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    1コマめ・女と男がひとつ屋根の下で

    弱肉雑食系・カット2「よくあるタイプじゃない隣人たち」

    2012.09.10 (Mon)

      ぼくとカノジョ、幡豆椎葉は、あれから何度となく一夜を共にする仲になったわけだが、いったい大学生にもなってなにをやっていたかを語るとなると。「六のぞろ目。これでコマを四つ上がりにして、ギャモン勝ち。ええと、ダブリング・キューブは……三十二点、というところね」 ぼくはうなってコマをかたづけた。バックギャモンには自信があったのだが。高校のころ、人とのつきあいを避け、百円ショップで買ってきた、ゲームソフト...全文を読む

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    エドさんと緑の森の家・9月9日

    エドさんと緑の森の家(童話掌編シリーズ・完結)

    2012.09.09 (Sun)

      エドさんは今日も大忙しでした。農園でくたくたになるまで働いて、そして午後になってからは、子供たちにチェスを教えるのです。エドさんは、ほかの仕事は断っても、この、学校で子供たちにチェスを教える仕事だけはやめるつもりはありませんでした。 グレンをちょこんと肩に乗せ、忠実なる自転車をこいで、小学校へたどり着くと、どこかから子供の声が聞こえてきました。「……あーあ、またチェスか。勉強とは関係ないことに時間...全文を読む

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    最悪の結末

    雑記録ファイル

    2012.09.08 (Sat)

     「落ち着いてください、城之内さん。娘さんは、現在、警察のかたたちが必死で探しておられます。しかし……」 たまたま、遊びに来ていた屋敷で、この母ひとり娘ひとりの家を狙った誘拐事件に巻き込まれた紅恵美は、ほんの少しいいよどんだ。「最悪の結末だけは、覚悟していただくことが必要かもしれません」「私立探偵!」 捜査の指揮を執っている警部が、血相を変えて怒鳴った。「城之内さんはなあ……城之内さんはなあ!」「いいの...全文を読む

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    眠れない夜のために

    ユーモア

    2012.09.07 (Fri)

     「君には、声優として頑張ってもらう。期待しているぞ」「がんばります! でも、監督、まだ駆け出しで、仕事はこれが初めてのあたしに、どうしてブルーレイのソフトなんていう、大きな仕事を?」「うむ、それだが、きみ、耐久力や、持久力には自信があるといってたね」「ええ、まあ完徹なんて当たり前の生活でしたし。だから、どれだけダメ出しをされても、最後までがんばります!」「その意気だ。今回は、ブルーレイの持つ大容量...全文を読む

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    自炊日記・その8

    自炊日記(ノンフィクション)

    2012.09.06 (Thu)

     8月10日 「灰とダイヤモンド」はすばらしくいい映画だった。高校のころに一度見たが、あんなもの見たうちに入らない、ということがわかった。大人向けの映画である。 そんなわけで寝る時間が思い切り遅くなってしまった。結果として、それは朝に響くのである。19:30起床。 起床直後計量:体重 73.0kg おおっ。減っているぞ。きっとこれは昨日流れていった(以下略) いい気分で朝食を作る。 朝食のメニュー 米飯(〇・...全文を読む

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    世界はふたりのために

    SF

    2012.09.05 (Wed)

      モニターを通して、彼は何よりも愛しい顔を眺めた。「碧の姫よ、あなたは美しい。あなたより愛しい人は、この世には存在しないでしょう」 モニターの中の姫君も、その頬を染めた。「わたしが、紅の王子、あなたのような素敵なかたから、そんな言葉をいただいたら、この心臓が嬉しさで破裂してしまうかもしれませんわ」 ふたりは、碧と紅、ふたつの国の王位継承者として、盛大に催された舞踏会にて出会い、互いに一目で恋に落ち...全文を読む

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    きみたちはなぜぼくをそこまで知っているのか?

    ホラー

    2012.09.04 (Tue)

      ぼくの目の前で、老婆はいった。「ブラックミル・スピアーズ。職業、俳優」「ええ、そうですよ。それがどうかしましたか?」 老婆は邪悪そのものの笑みを浮かべた。「どうもしないさ。ただ、あたしたちはあんたのことをよく知っている、ってだけ」 少女がいった。「十五のとき、彼女にラブレターを出して、目の前で破られたわね」「そんなこと、ぼくの同級生なら、みんな知っているぞ」 少女はからかうように答えた。「そうよ...全文を読む

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    絶叫

    ユーモア

    2012.09.03 (Mon)

      満場の観衆は、興味に満ちた目で、ステージの上の少女を見つめていた。 スポットライトに照らされた少女は、振り絞れるだけの大声で絶叫した。恥ずかしい、などといっている余裕などなかった。「ぇぇいいいいいぃいいいいいぃぃぃいぃぃぃぃぃやあぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁっ!」 観衆は、その声を、銘酒を舌で味わうかのように聞いていた。「会津磐梯山はあ、宝の、コラ山よぉ」 誰だ変なこと想像したやつ。...全文を読む

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    エドさんと緑の森の家・9月2日

    エドさんと緑の森の家(童話掌編シリーズ・完結)

    2012.09.02 (Sun)

      もう、夏も終わろうとしていました。それは、この村では、収穫の時期が来たことを意味していました。 エドさんのもとには、仕事の依頼が殺到していました。「便利屋さん、うちの果実の収穫の手伝いをお願いしたいんじゃが」「うちの畑の野菜を」「牧草を」「犬と猫が喧嘩しているのを止めてくれ」 もう、てんやわんやです。エドさんは、壁に貼ったスケジュール表にペンを走らせるのでした。「えーと、この日はジュールズさんの...全文を読む

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