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    【  2013年07月  】 

    エドさんと君のための冒険 3-3

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.31 (Wed)

     第三章 森の冒険 3 エドさんは難しい顔をしていました。そしてそれはミスター・エレクトリコも同様でした。「あの悪魔が動き出したようです」「そうだな」 エドさんは「旅程表」を取り出しました。「『双頭ノ岩』ヨリ進ムコト一日、『嘆キノ峰』ト『瘴気ノ沼』トノ道ヲ分ケル分岐点アリ、と書いてありますが、いまだそんな分岐点が見つからない」 ミスター・エレクトリコはいまいましげにいいました。「あの悪魔が、わしらに...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 3-2

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.30 (Tue)

     第三章 森の冒険 2 エドさんと奇術師、いや、ミスター・エレクトリコは、流れ落ちる汗をぬぐいながらひたすら道を進んでいました。「見てください。泉だ!」 エドさんは、肌身離さず持っている、「旅程表」と呼ばれる覚え書きを取り出しました。大ざっぱなものしか地図がないこの密林では、旅の途上の目立つ目標物をひとつひとつ書き記したこの覚え書きが、現在位置を知るほぼ唯一の手がかりなのです。「ええと、これは、『憩...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 3-1

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.29 (Mon)

     第三章 森の冒険 1 「混迷ノ森」というのは大嘘だな、とエドさんは思いました。混迷というのは合っているけれど、これは森じゃなくてジャングルだ。昼なお暗い密林だ。 ほとんど申し訳のような小道を横切るつたや木の枝を、山刀を振るって切り開きながら進んで行くのは、エドさんにも酷でしたが、老奇術師にとってはさらに過酷なもののようでした。 無理もありません。この密林を越えて行くのは、身体頑健な森の男でも、よほ...全文を読む

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    ものを切るのは

    ユーモア

    2013.07.28 (Sun)

      その男があたしの家、祖父のやっている寿司店に初めて来たときから、あたしは怪しいと思っていたのだ。「親父さん、いい腕してるねえ!」 祖父は一見職人かたぎで頑固そうに見えるが、実はけっこう軽い。まんざらでもなさそうな顔で注文のまぐろの寿司を出した。「まあ、これでも、若え時分にはみっちり修行したからねえ」 男は満足そうにうなずくと、寿司を口に運び、いった。「親父さん、テレビコマーシャルに出てみる気はな...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 2-12

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.27 (Sat)

     第二章 街の冒険 12 エドさんは「王冠亭」の扉を押し開けました。テリー青年が、快活な声で、エドさんに声をかけました。「どうでしたか? 何か収穫は?」「……ラム酒をください。強いものを。近いうち、ここを発ちます」 テリー青年はジョッキにラム酒を注ぐと、カウンターに座ったエドさんに渡しました。「ということは、手がかりをつかめたんですね」「……ええ。しかし、わたしひとりの手には余りそうなこともわかったんで...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 2-11

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.26 (Fri)

     第二章 街の冒険 11 辞書は、立ち上がり、頭をかきむしりながら歩き回るエドさんの姿を眺めていましたが、やがてひとこといいました。「……ほかに聞きたいことはないのかな?」 エドさんは頭をひと振りすると、もう一度椅子に座りなおしました。「うかがいたいことは山ほどあります。次は、『クロエ・マクファースン』」「クロエ・マクファースン。画家。エドという夫あり。代表作『聖母子像』……」 エドさんは説明を聞きまし...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 2-10

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.25 (Thu)

     第二章 街の冒険 10「困るって、わからないんですか?」 エドさんは愕然としました。「わからない、というより、どう答えたらいいかがわからんのじゃ。質問が漠然としすぎておる。わしに教えられることならなんでも教えてやれるのだが、ひとりの人間が人間としてなにをなすべきかを答えるのは、これはむしろ哲学者か宗教家の仕事ではないかな」 エドさんは頭を抱えました。「また、哲学問答ですか。そういえば、あのとき、相...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 2-9

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.24 (Wed)

     第二章 街の冒険 9 朝の光の中、宿の部屋でエドさんは身支度を整えました。仮にも大学に行く以上、身なりだけでもきちんとしておきたかったからです。 テリー青年に沸かしてもらったお湯と、渡してもらったかみそりとを使ってひげをそり、鏡を見たエドさんは、肩をすくめてぼろきれであごをぬぐいました。「こんなものだろうな。この世界のかみそりは、扱いが難しい」 階下の食堂に下りて、ほの甘いお粥を食べたエドさんは、...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 2-8

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.23 (Tue)

     第二章 街の冒険 8 夜も更けたころ、エドさんは肩を落として「王冠亭」の扉を押し開けました。「テリーさん。ラム酒をください。水で割らなくてけっこうです。強いのが飲みたい。のどが焼けるように強いお酒が」 エドさんはカウンターの席に座ると、背中を丸めて、手にした二つのチェスの駒を眺めました。もうすでに、駒の色は金と銀からもとの黒と白に戻っていました。 「王冠亭」の扉が、押し開けられる音がしました。エド...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 2-7

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.22 (Mon)

     第二章 街の冒険 7「考え、とは?」 エドさんがおそるおそる尋ねると、サム教授はごく当たり前のように答えました。「賭けるんだよ」 エドさんは自分が手にしているふたつの駒を見下ろしました。「これを、ですか?」「ほかになにがある」 サム教授は手の中でさいころをもてあそびつつ、エドさんを挑発するかのようにいいました。「その駒をふたついっしょにして、どこかの目に賭けろ。今度はおれがさいころを振る。お前が賭...全文を読む

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    一見カフカ風

    SF

    2013.07.21 (Sun)

      Kはある日裁判所に呼び出された。顔の見えない「検察」が自分を刑事裁判で告訴したらしい。Kには身に覚えがなかったが、出頭しないわけにはいかなかった。 むろん、Kには自分の立場を代弁してくれる弁護士を雇う権利があった。Kは弁護士会に相談した。事務的なやりとりの末、Kには誰とも知れぬ弁護士がつけられた。顔もわからなければ、経歴もわからない。当たり前の話だった。世の中がそうなっているのだ。文句をいってな...全文を読む

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    矢端想さん暑中見舞いイラスト!

    いただきもの

    2013.07.20 (Sat)

      おなじみ「妄想の荒野」の矢端想さんが、これまたすてきな暑中見舞いイラストを贈ってくれました! エリーちゃんのグラマラスな美少女ぶりをたっぷりとご堪能あれ(^^) かわいくてえっちだよう。ここらがぎりぎりの線ですな(^^;)...全文を読む

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    ECMさん暑中見舞い!

    いただきもの

    2013.07.20 (Sat)

      毎年暑中見舞いイラストを贈ってくださる「ECM設計局」のECMさんから、今年もかわいくてマニアックなイラストをいただきました! ありがとうございます!! 今回のイラストは、「カーチスSC シーホーク」です。水上機好きだなあECMさん(^^)  時代が空母とヘリに移り変わっていく中のあだ花のような飛行機ですが、それだけに美しいですね。 詳しい解説は、こちらをお読みください。 どうもありがとうござい...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 2-6

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.20 (Sat)

     第二章 街の冒険 6「おれを探していたんだそうだな」 ランプのおぼろな明かりが灯るこの店内で、エドさんとテーブルを挟んで座っている男は、デイヴさんと同じ顔をしていました。しかしランプのせいか、その顔には、暗く重苦しい「なにか」が深々と刻まれているように見えるのでした。「どうせ、あの兄貴が依頼したんだろう? 探偵なんかに依頼するのは、兄貴のように金を持っているやつくらいだからな。それで、お前はいった...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 2-5

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.19 (Fri)

     第二章 街の冒険 5 翌日、エドさんは再び雑踏に足を踏み出しました。その顔は、まぎれもなく探偵のそれでした。 しかし、『虹ノ都』は広い街です。そんな中、サム教授をどこで見つければいいのでしょう? そもそも、ほんとうにこの街にいるのでしょうか?『あの人はいると確信しているんだ』 エドさんはそうつぶやいて、余計な考えを追い払いました。 まず、エドさんは、漠然と『サム教授がいそうな場所』に向かって歩いて...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 2-4

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.18 (Thu)

     第二章 街の冒険 4 奇術師がデイヴ氏と呼んだ人は、静かに空いていたテーブルに着くと、手を上げ、抑え気味だがよく通る声で、ラム酒のお湯割りを頼みました。 テリー青年は心得ているのか、飲み物のジョッキのほかに、チェスの駒と盤ひとそろいを持ってきました。デイヴ氏はジョッキからひと口飲むと、盤の上に駒を並べ始めました。エドさんはふらりと立ち上がり、デイヴ氏が並べ終わった駒をしげしげと眺めました。 この駒...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 2-3

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.17 (Wed)

     第二章 街の冒険 3 テリー青年の説明を、エドさんはうなずきながら聞いていましたが、頭を振って本を返しました。「もう夜に近いし、食事をお願いできますか? お酒もつけてください。暑くて、疲れて、やりきれないんです」「ラム酒がお勧めですよ。ワインもありますが、上物はそれなりにお値段が張ってしまうんです」「ラム酒でけっこうです。きついのを飲みたい気分なので」「なにかあったんですか? あ、いらっしゃいませ...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 2-2

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.16 (Tue)

     第二章 街の冒険 2 これはどうしても、デイヴさんとやらに会ってみなくてはならない、エドさんはそうつぶやきながら、この『虹ノ都』の大通りを歩いていました。街の地理を身体で覚えることが目的でした。たとえそれができなくとも、大学の位置だけは確認しておきたかったのです。 エドさんは苦もなく大学を探し当てました。拍子抜けするくらい楽なものでした。門番に、入ってもいいかたずねると、門番は、紹介なしでは、学生...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 2-1

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.15 (Mon)

     第二章 街の冒険 1 エドさんは、「王冠亭」の、ちょっと狭いが清潔なベッドから身を起こすと、ううん、と背を伸ばしました。外からはまぶしい朝の光がさんさんと降り注いできます。熊ひげ船長からもらったお金と紹介状で、この宿屋に部屋を取ることができたのでした。 身体にゆわえつけた袋を開け、中のお金を確かめました。銀貨と銅貨のほかに、金貨が四枚入っています。大事に使わなくちゃ、エドさんはつぶやいて、銀貨と銅...全文を読む

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    わっ!

    ささげもの

    2013.07.14 (Sun)

      相互リンクをしていただいているらすさんの「戦士のズル休み」における「恐怖のディスカウントストア」という記事を読み、わたしは大笑いした。イラストがすごかったからだ。いきおいでわたしはコメントに、「ここから言葉たくみにお茶に誘う恋愛ショートショートを書こうかな」と冗談を書いた。 それにブログ主のらすさんが大喜びしてしまった。「コラボですか?」「楽しみにしています」 そこまで喜ばれたら、これは本腰を入...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 1-12

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.13 (Sat)

     第一章 海の冒険 12 エドさんは、どこかぼんやりとした顔で、船の横に見える陸地を眺めていました。「ジャガイモとビスケットには、もう飽きたって面をしてるな」 熊ひげ船長が、笑っていいました。「『虹ノ都』までは、どのくらいの距離があるんですか?」「陸地伝いに進んで行けば、もう間もなく見えてくる。遅くとも今晩までには港に停泊できるだろう。余計な回り道をしちまったが、もうこれでひと安心だ。で、なにを考え...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 1-11

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.12 (Fri)

     第一章 海の冒険 11 時間が、ぎしぎしときしみながら流れていくようでした。 海賊船は、まっすぐに「熊ひげ丸」に向かってきます。海賊船の大砲が、ちかっと光り、もうもうとした煙が上がりました。砲弾が飛んできます。「恐れるな!」 熊ひげ船長は怒鳴りました。砲弾は、「熊ひげ丸」をぎりぎりでかすめ、海に落ちて、大きな水柱を立てました。「敵船、なおも接近中! 信号旗が見えます! 『停船セヨ』!」 悲鳴のよう...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 1-10

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.11 (Thu)

     第一章 海の冒険 10 甲板が、一瞬、しんと静まり返りました。「なにをいってるんだ、探偵?」 エドさんは叫び続けました。「やめろ、といったんだ! やめろ、と!」 熊ひげ船長は、顔を怒りで真っ赤にしながら言いました。「あの船は、おれの船に発砲しやがった、最低の海賊だぞ。そいつをやっつけるのに、どうしてやめなくちゃいけねえんだ?」 エドさんは目をつぶりました。頭に浮かんだことを、ひとつひとつ言葉にして...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 1-9

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.10 (Wed)

     第一章 海の冒険 9「おも舵いっぱい!」 熊ひげ船長は上機嫌でした。それもそのはずです。大砲を撃ってから、どうしてもとらえることのできなかった風のにおいが、わかるようになったのですから。「お婆さんのところで飲んだ、あの薬酒が効いたんでしょうね」 エドさんは空を見上げていました。「そうだとも。それしか考えられない。いや、海の魔女さまさまだ。これからはあそこを通るときは礼砲を撃とう」 エドさんは弱々し...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 1-8

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.09 (Tue)

     第一章 海の冒険 8「なんだ、探偵、知り合いなのか?」 熊ひげ船長は意外そうにいいました。「知り合いというほどじゃありません。でも、ずっと昔、わたしが子供のころに出会ったことがあるんです」 部屋の中、飲み物が入った三つのジョッキが載ったテーブルについていた、神秘的な服装をした老婆は、歯をむいて笑いました。「覚えていてくれたとは嬉しい限りじゃ。あのときくれてやった保安官バッジは、どうしたかな? ……い...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 1-7

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.08 (Mon)

     第一章 海の冒険 7 どんどん大きくなってくる島影を望遠鏡で眺めていた熊ひげ船長は、ごわごわしたほおひげをなでると、口笛を吹きました。「誰が住んでいるのか知らないが、すごい島だ。ジャングルの木々がどれもこれもみんな、たわわに実をつけている。ココナツ、マンゴー、見たこともないような果物まで。よだれが出てきそうだ」「でも、ボートで降りられる人間には限りがありますぜ、船長」「いわれなくてもわかっているさ...全文を読む

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    無責任刑事(デカ)

    ミステリ

    2013.07.07 (Sun)

      人はおれのことを、無責任デカと呼ぶ。確かに、おれは責任なんて言葉、大嫌いだ。好きなものは相棒のコルトパイソン.357マグナム。それだけでいい。 その日も、おれの目の前で事件は起こった。バイクに乗った若い男が、通りがかりの女子高生を引っかけて、そのまま逃げ去ろうとしたのだ。 明白な轢き逃げだ。おれの頭に血が上った。 許せねえ! おれはその暴走野郎に、パイソンの怒りの銃弾を見舞ってやった。 まったく、な...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 1-6

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.06 (Sat)

     第一章 海の冒険 6「あの野郎め、このおれに大砲なんか撃たせやがって!」 熊ひげ船長は歯噛みをしてうなりました。「風のにおいはわかりましたか?」 エドさんがおそるおそる尋ねると、船長は鼻をふんふんさせてから首を振りました。「だめだ。微妙なにおいが、まったくわからなくなっちまった。陸から吹いてくるのか海から吹いてくるのかさえも見当がつかねえ。おれたちは、完全にこの海での迷子だ」 空は再び晴れ渡り、う...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 1-5

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.05 (Fri)

     第一章 海の冒険 5「順風だ。ついてるぞ」 船の甲板で、熊ひげ船長は満足げにつぶやきました。その横でエドさんは、船酔いによる胸のむかつきをこらえていました。「どうだい、探偵、船旅はいいもんだろう」「そうですね……うっぷ」 熊ひげ船長は大笑いしました。「すまん。すまん。その顔からすると、すぐにでも陸に上がりたいようだな。まあ、こらえてくれ。明日までの辛抱だ」 エドさんは額の汗をぬぐいました。 船の大小...全文を読む

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    エドさんと君のための冒険 1-4

    エドさんと君のための冒険(児童文学・特別長編・完結)

    2013.07.04 (Thu)

     第一章 海の冒険 4 エドさんも、熊ひげ船長の後に続きました。なにが起ころうとしているのか、その目で確かめたかったのです。 マストの上では、見張り員が真剣な表情で目を凝らしていました。「なにが見える!」 熊ひげ船長が怒鳴ると、見張りも大声で返しました。「信号旗が見えます! 『伝達事項アリ』」「伝達事項だと? どういうことだ」 熊ひげ船長は、望遠鏡を目に当てました。「『了解。伝達事項送レ』と返信しろ...全文を読む

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    アルファポリス「第9回 絵本・児童書大賞」にエントリーしました。 どうぞ読んでいってくんなまし。

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