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    「ショートショート」
    ファンタジー

    天馬

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     蒼い空を天馬が駆けていた。

     その純白の背中には、さらに白い衣服をまとった、ひとりの少女が乗っている。

     白い翼が、大きく上下するたびに、天馬は高みへと高みへとどこまでも飛翔していった。

     どこまで昇るのか……。

     乗り手の少女しか、それを知るものはなかった。

     雲の上をギャロップしているときに、天馬は興奮したのか、暴れ出した。

     少女は、天馬のたてがみをつかみ、なんとか天馬にしがみつこうとした。

     下は目もくらむような恐るべき深淵。

     天馬は、自分でもどうすればいいかわからない、とでもいうように、暴れ、暴れた。

     しっかりとつかんでいた手がたてがみから離れ、少女は天馬から放り出された。

     見よ!

     少女は登っていく! 天の高みへ、どこまでも!

     そして天馬は墜ちていく。はるか下なる深淵へ、永遠の暗黒へ。

     少女は、天馬を錘にすることにより、果てしなく上昇していく自分を抑えていたのだ。

     墜ちゆく天馬にそれを悟ることができたであろうか。

     大いなる深淵の底に紅い華を遺して死ぬそのときまで。

     
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    ~ Comment ~

    Re: ひゃくさん

    確かにこの話、これ以上膨らませようがない(^^;)

    ワンアイデアですしね。精神と肉体、その統合と分離、とかいい始めるとまたややこしくなるのでやめますが(^^;)

    NoTitle

    でも、考えてみれば、落ちていった天馬も昇っていった少女も、結局死んじゃうってことでは同じなんだよなぁ…(笑)

    …というのは読む人の感想であって、コレ、書くのはやっぱりスゴイです。

    Re: 矢端想さん

    つまりおっしゃることを総合すると、

    「美しいものは突き詰めていくとギャグと見分けがつかなくなる」

    ということですな。

    真実であります(そうか?)(^^;)

    Re: limeさん

    のど元まで出かかっているんだが(笑)。


    読まなきゃなあダンセイニ卿……(^^;)

    美しいです。

    なんとなく・・・絵画的だと思います。

    ファンタジーやなあ。

    なんと・・・。
    なんと美しくも物悲しいファンタジー。
    ぴゆうさんの言うとおり、秀作です。

    理屈じゃない、美学がここにありますね。

    ・・・上手く言葉にできない自分が悲しい(>_<)
    ほら、あれですよ、あれ。
    ボキャブラリーが貧困すぎるなぁ、私。

    Re: 矢端想さん

    ファンタジーというか……。

    何も考えていなかったというか(^^;)

    こいつぁやられた。

    悲劇的なのだけど、情景を想像するとなんか可笑しい。

    ファンタジーやなあ・・・。

    Re: ぴゆうさん

    そういえば最近純粋なファンタジーもの書いてないなあ、どうせ書くんだったらダンセイニ卿みたいなの書きたいなあ、とPCの前で唸っているときに思いつきました。

    明日明後日と留守にするので書き貯めをしなくてはいけないと思ったせいか、短くなってしまいましたが、このネタだったら短いほうがいいだろうと思いまして。

    ちとビターではありましたが(^^;)

    これは秀作だわ。
    素晴らしい発想。
    物語は悲しい結末だけど、良かった。
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