「ショートショート」
ファンタジー
ドミノ
あの女とはもう終わりだ、わたしは心のどこかがそう悟るのを、他人事のように傍観していた。
わたしの中から静への愛が消え去ってしまったわけではない。だが、相手を愛していようといまいと、終わらなければならない愛というものもある。
すべてのものが、わたしと静との間に立ちふさがっていた。経済状況、社会状況、世間体……。その前には、静の胎内にわたしの子が宿っていようと無力だった。いや、宿っていたからこそ、わたしたちは別れねばならないのだ。
わたしは今日、静に別れ話を切り出すつもりだった。静は、そのさびしげな顔に、一筋の憂いをのぞかせて、その話に同意するに違いない。
どうしてこんなことになったのかなど、わかるわけがなかった。わたしたち人間がどうあっても神になれない以上、おのずから知にも限界がある。
「お客様」
わたしははっと我に返った。
「お包みいたしますか?」
「あ、ああ、そうしてくれ」
わたしは、大型デパートのおもちゃ売り場のレジで、列に並んでいる親子連れに、決まり悪げな顔をして頭を下げるのが精一杯だった。
なんというか、年の瀬だ、と思える光景だった。クリスマスと正月という、子供にとってはおもちゃが手に入る絶好のチャンスとあって、店内には熱気があふれていた。そしてその熱気の裏側からは、親の悲鳴……嬉しさ半分ふところの心配半分の悲鳴が聞こえてくるのだった。
わたしは包んでもらったおもちゃを受け取り、代金を払うと、そそくさとその場を後にした。
ここに立ち寄っておもちゃを物色しようなどという気になったのは、まだ生まれぬ、名も決められていない子供のためだった。資格のない父親が、一生その顔も見ないであろう子供のために買う最初で最後のプレゼントだ。わたしは買った、ドミノのセットを小脇に抱えた。
ドミノにしたのは、これなら子供も一人で遊べるだろうという判断からだった。立てて倒すだけなのだから、簡単だ。そしてそれは、同時に、わたしと静の関係の終わりも象徴することだろう。すべて倒れてしまったドミノは、二度と起き上がることはないのだ。
デパートを出たわたしは、空腹を覚えた。冴えない男がひとりで入れるような食堂を探したが、なかなか見つからなかった。この駅前は、去年から再開発とかなんとかやっていたが、小洒落た店ばかりがテナントとして入ってきたらしく、軽くすすれるような蕎麦屋やラーメン屋は、軒並み撤退していた。そんなことで左前の景気が上向くと思っているのなら、この商店街は政権与党と同じ程度の頭の持ち主だ。
歩き回って、見上げたビルの二階に、電光掲示板がまだ生きている焼肉屋を見つけた。
この際ビビンバでもいい、そう思ってビルに入った。
しかし薄暗いビルだ。わたしは、明かりがついている看板を見つけ、ドアを開けて中に入った。
店を間違えたようだった。そこは廊下よりさらに薄暗いつくりの喫茶店になっていた。わずかに灯ったLEDランプの下のテーブルでは、ひとりの中学生から高校生くらいの少年が、無数の駒をしきりに並べていた。
社会的常識に従えば、即座にその場を後にするべきだったかもしれない。だが、わたしはテーブルから目をそらせなかった。
そこに並べられていたのは、ドミノだったからだ。
「それは、ドミノ?」
思わず口から声が漏れていた。少年はこちらを振り向き、唇の端を持ち上げて笑った。
「そうだよ。ドミノさ。それより、人にものを尋ねるときは、名前くらい名乗るもんだぜ。しかも、人の部屋にずかずか入ってきたときなんかはね」
わたしは口の中で自分の名をもごもごいって、頭を下げた。
「すまない。ドミノというものは、てっきり立てて倒すものだと思っていたのだが……」
「無理もないね」
少年はいった。
「この国で、まったくといっていいほど流行ってないゲームの双璧だからね、ドミノとチェッカーは。バックギャモンは、パソコンで遊べるから知名度も上がってきたけれど」
「難しいのかい」
「勝つのはね。でも、ルール自体は簡単さ。このドミノの駒ひとつひとつに、真ん中の線を挟んで、さいころの目のような点がひと組ずつ打ってあるだろ。その同じものを、ただただひたすらつないでいくだけだからね。6の隣には6、3の隣には3ってね」
「何も書いていないのは?」
「決まってるじゃないか。ゼロだよ。ゼロにはゼロをつなぐのさ」
わたしはふうん……とつぶやき、テーブルを見た。たしかに、無数のドミノが並べられているが、そのひとつひとつは、同じ目でつなげられている。ひとつの駒に同じ目がふたつ打ってある、「ぞろ目」の駒は垂直に置いてあるが、これは、どちらの目をつないでも、目自体は変わらないからだろう。
「で、君は誰とゲームをしていたんだい」
「神様かな。とにかく、この駒をつないでいくのがおれの仕事でね」
ただのひとり遊びなのだろうが、粋な表現をするやつだ。
だが、その後、少年はどことなく淋しげにいった。
「でも、もうゲームも終わりみたいだ。つなげるための駒がない」
少年は、この、机の上を全部占領した駒の並びの両端を指差した。どちらも空白になっていた。
「どちらもゼロということかい」
「そうだよ。で、おれの手持ちの駒には端がゼロの駒がない」
少年は手にある駒をわたしに見せてくれた。たしかに、この空白につながる空白を持つ駒はどこにもなかった。
「神様に、ゲームは負けましたっていって、終わりにするよ」
そういってテーブルの駒を片付けようとした少年を、わたしは手で制した。そうしなければいけないような気がしたからだ。
「待った。これを使ってくれないか」
わたしは買ったばかりのドミノのセットの包みを開けると、中から駒をひとつ取り出した。ゼロと1の目の駒だった。
わたしはその駒をテーブルのドミノの端につないだ。
「これで、ゲームは続けられるだろ?」
「いんちきだけどな」
少年は、口ではそういったものの、にっこりと笑って見せた。少年らしい笑顔だった。
「じゃ、おれは仕事に戻る。ここは、定命のものが長居しちゃいけない場所なんでね!」
「どういうことだ?」
立ち上がった少年に、部屋の外に押し出されたわたしが、文句のひとつもいってやろう、と振り向いたところ……。
そこにあったのは、はやってなさそうな焼肉屋の戸口だった。扉を開けると、店内に染みついた香ばしい香りの中から、ウェイトレスらしい娘が「いらっしゃいませ」といった。
「……それで?」
静は、さびしげな顔に憂いを一筋のぞかせながら、わたしに続きをうながした。
「話はそれで終わりだ。わたしがドミノの駒をひとつなくした顛末はね」
「じゃ、あなたは……」
いいつのる静の機先を制して、わたしはいった。
「礼一。礼儀の礼に数字の一」
「え?」
「息子だったらの話だ。ゼロから始めるという意味で、零一としようかとも考えたんだが、名前にゼロはちと似合わん」
「それって、あなた……」
「女の子だったら、君が考えてくれ。わたしは詩情に疎い人間なんだ」
そう。
けっきょくわたしと静は、別れなかったのだ。
詩情に疎いわたしは、あのドミノをひとりで遊んでいた少年がつないでいたのは、ドミノの駒ではなく人の縁ではなかったのか、という月並みな発想しかできなかったが、わたしと静の間に立ちふさがっていると思われた、目に見えない壁のほとんどすべてが、あの日を境に消えてなくなってしまったと思ったのもたしかだ。
静はまだ、わたしにお腹の子供が男か女か打ち明けてくれない。産婦人科医は話してくれたと思うのだが。
まあいい。
父親になる前にわたしは、この図書館から借りてきた本を読み、ドミノのルールを覚えなければならないのだから。
いつか家族そろって、絆という名のゲームをするときのために。
わたしの中から静への愛が消え去ってしまったわけではない。だが、相手を愛していようといまいと、終わらなければならない愛というものもある。
すべてのものが、わたしと静との間に立ちふさがっていた。経済状況、社会状況、世間体……。その前には、静の胎内にわたしの子が宿っていようと無力だった。いや、宿っていたからこそ、わたしたちは別れねばならないのだ。
わたしは今日、静に別れ話を切り出すつもりだった。静は、そのさびしげな顔に、一筋の憂いをのぞかせて、その話に同意するに違いない。
どうしてこんなことになったのかなど、わかるわけがなかった。わたしたち人間がどうあっても神になれない以上、おのずから知にも限界がある。
「お客様」
わたしははっと我に返った。
「お包みいたしますか?」
「あ、ああ、そうしてくれ」
わたしは、大型デパートのおもちゃ売り場のレジで、列に並んでいる親子連れに、決まり悪げな顔をして頭を下げるのが精一杯だった。
なんというか、年の瀬だ、と思える光景だった。クリスマスと正月という、子供にとってはおもちゃが手に入る絶好のチャンスとあって、店内には熱気があふれていた。そしてその熱気の裏側からは、親の悲鳴……嬉しさ半分ふところの心配半分の悲鳴が聞こえてくるのだった。
わたしは包んでもらったおもちゃを受け取り、代金を払うと、そそくさとその場を後にした。
ここに立ち寄っておもちゃを物色しようなどという気になったのは、まだ生まれぬ、名も決められていない子供のためだった。資格のない父親が、一生その顔も見ないであろう子供のために買う最初で最後のプレゼントだ。わたしは買った、ドミノのセットを小脇に抱えた。
ドミノにしたのは、これなら子供も一人で遊べるだろうという判断からだった。立てて倒すだけなのだから、簡単だ。そしてそれは、同時に、わたしと静の関係の終わりも象徴することだろう。すべて倒れてしまったドミノは、二度と起き上がることはないのだ。
デパートを出たわたしは、空腹を覚えた。冴えない男がひとりで入れるような食堂を探したが、なかなか見つからなかった。この駅前は、去年から再開発とかなんとかやっていたが、小洒落た店ばかりがテナントとして入ってきたらしく、軽くすすれるような蕎麦屋やラーメン屋は、軒並み撤退していた。そんなことで左前の景気が上向くと思っているのなら、この商店街は政権与党と同じ程度の頭の持ち主だ。
歩き回って、見上げたビルの二階に、電光掲示板がまだ生きている焼肉屋を見つけた。
この際ビビンバでもいい、そう思ってビルに入った。
しかし薄暗いビルだ。わたしは、明かりがついている看板を見つけ、ドアを開けて中に入った。
店を間違えたようだった。そこは廊下よりさらに薄暗いつくりの喫茶店になっていた。わずかに灯ったLEDランプの下のテーブルでは、ひとりの中学生から高校生くらいの少年が、無数の駒をしきりに並べていた。
社会的常識に従えば、即座にその場を後にするべきだったかもしれない。だが、わたしはテーブルから目をそらせなかった。
そこに並べられていたのは、ドミノだったからだ。
「それは、ドミノ?」
思わず口から声が漏れていた。少年はこちらを振り向き、唇の端を持ち上げて笑った。
「そうだよ。ドミノさ。それより、人にものを尋ねるときは、名前くらい名乗るもんだぜ。しかも、人の部屋にずかずか入ってきたときなんかはね」
わたしは口の中で自分の名をもごもごいって、頭を下げた。
「すまない。ドミノというものは、てっきり立てて倒すものだと思っていたのだが……」
「無理もないね」
少年はいった。
「この国で、まったくといっていいほど流行ってないゲームの双璧だからね、ドミノとチェッカーは。バックギャモンは、パソコンで遊べるから知名度も上がってきたけれど」
「難しいのかい」
「勝つのはね。でも、ルール自体は簡単さ。このドミノの駒ひとつひとつに、真ん中の線を挟んで、さいころの目のような点がひと組ずつ打ってあるだろ。その同じものを、ただただひたすらつないでいくだけだからね。6の隣には6、3の隣には3ってね」
「何も書いていないのは?」
「決まってるじゃないか。ゼロだよ。ゼロにはゼロをつなぐのさ」
わたしはふうん……とつぶやき、テーブルを見た。たしかに、無数のドミノが並べられているが、そのひとつひとつは、同じ目でつなげられている。ひとつの駒に同じ目がふたつ打ってある、「ぞろ目」の駒は垂直に置いてあるが、これは、どちらの目をつないでも、目自体は変わらないからだろう。
「で、君は誰とゲームをしていたんだい」
「神様かな。とにかく、この駒をつないでいくのがおれの仕事でね」
ただのひとり遊びなのだろうが、粋な表現をするやつだ。
だが、その後、少年はどことなく淋しげにいった。
「でも、もうゲームも終わりみたいだ。つなげるための駒がない」
少年は、この、机の上を全部占領した駒の並びの両端を指差した。どちらも空白になっていた。
「どちらもゼロということかい」
「そうだよ。で、おれの手持ちの駒には端がゼロの駒がない」
少年は手にある駒をわたしに見せてくれた。たしかに、この空白につながる空白を持つ駒はどこにもなかった。
「神様に、ゲームは負けましたっていって、終わりにするよ」
そういってテーブルの駒を片付けようとした少年を、わたしは手で制した。そうしなければいけないような気がしたからだ。
「待った。これを使ってくれないか」
わたしは買ったばかりのドミノのセットの包みを開けると、中から駒をひとつ取り出した。ゼロと1の目の駒だった。
わたしはその駒をテーブルのドミノの端につないだ。
「これで、ゲームは続けられるだろ?」
「いんちきだけどな」
少年は、口ではそういったものの、にっこりと笑って見せた。少年らしい笑顔だった。
「じゃ、おれは仕事に戻る。ここは、定命のものが長居しちゃいけない場所なんでね!」
「どういうことだ?」
立ち上がった少年に、部屋の外に押し出されたわたしが、文句のひとつもいってやろう、と振り向いたところ……。
そこにあったのは、はやってなさそうな焼肉屋の戸口だった。扉を開けると、店内に染みついた香ばしい香りの中から、ウェイトレスらしい娘が「いらっしゃいませ」といった。
「……それで?」
静は、さびしげな顔に憂いを一筋のぞかせながら、わたしに続きをうながした。
「話はそれで終わりだ。わたしがドミノの駒をひとつなくした顛末はね」
「じゃ、あなたは……」
いいつのる静の機先を制して、わたしはいった。
「礼一。礼儀の礼に数字の一」
「え?」
「息子だったらの話だ。ゼロから始めるという意味で、零一としようかとも考えたんだが、名前にゼロはちと似合わん」
「それって、あなた……」
「女の子だったら、君が考えてくれ。わたしは詩情に疎い人間なんだ」
そう。
けっきょくわたしと静は、別れなかったのだ。
詩情に疎いわたしは、あのドミノをひとりで遊んでいた少年がつないでいたのは、ドミノの駒ではなく人の縁ではなかったのか、という月並みな発想しかできなかったが、わたしと静の間に立ちふさがっていると思われた、目に見えない壁のほとんどすべてが、あの日を境に消えてなくなってしまったと思ったのもたしかだ。
静はまだ、わたしにお腹の子供が男か女か打ち明けてくれない。産婦人科医は話してくれたと思うのだが。
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7並べみたいな感じですか?
自分がつなぐ事よりも
いかに他人につながせないかがコツだったり?
我ながら物語を台無しにするコメント…ごめんなさい
自分がつなぐ事よりも
いかに他人につながせないかがコツだったり?
我ながら物語を台無しにするコメント…ごめんなさい
Re: limeさん
いや、普通、ドミノをフルセットで買うと、コマは28枚しか入ってないですよ(^^;)
ドミノ倒ししか知らない日本のほうが異常、というか、ゲーム的には「気の毒」というものでありまして……。
楽しいんですがねえドミノ。単純すぎるのか日本ではほんとにまったくはやらない、という……(^^;)
「殺し蜜狂い蜜」がまた傑作で。よせっ今読むと年越しそばが「緑のたぬき」になってしまうぞっ!(笑)
とりあえず、図書館で借りてきた赤江瀑先生の作品を全部読んだら、趣喜堂の連中に盛り上がってもらうつもりでいます。いつになるかはわかりませんが……。
ドミノ倒ししか知らない日本のほうが異常、というか、ゲーム的には「気の毒」というものでありまして……。
楽しいんですがねえドミノ。単純すぎるのか日本ではほんとにまったくはやらない、という……(^^;)
「殺し蜜狂い蜜」がまた傑作で。よせっ今読むと年越しそばが「緑のたぬき」になってしまうぞっ!(笑)
とりあえず、図書館で借りてきた赤江瀑先生の作品を全部読んだら、趣喜堂の連中に盛り上がってもらうつもりでいます。いつになるかはわかりませんが……。
これは・・・めちゃくちゃ良い話じゃないですか。
こんな駒を隠し持っていたなんて。
ドミノ。
タイトルだけ読むと、どうしても倒れ込んで行くマイナスのイメージだったんですが。
ルールを変え、「わたし」に優しさを加えることで、こんな希望のある展開にするとは。
ゲーム通のポールさんらしさが光ってました。
禽獣の門、読み終わりました。
いやあ・・・よかった。
感想には書けない、何とも静かで凶暴な、熱い感慨が残りました。
これの感想を、ネタばれ無しで完璧に書ける才能が、欲しい・・・。
こんな駒を隠し持っていたなんて。
ドミノ。
タイトルだけ読むと、どうしても倒れ込んで行くマイナスのイメージだったんですが。
ルールを変え、「わたし」に優しさを加えることで、こんな希望のある展開にするとは。
ゲーム通のポールさんらしさが光ってました。
禽獣の門、読み終わりました。
いやあ・・・よかった。
感想には書けない、何とも静かで凶暴な、熱い感慨が残りました。
これの感想を、ネタばれ無しで完璧に書ける才能が、欲しい・・・。
涙なくして読めないなあ。僕には大きくなった息子と父子になれる日がくるのだろうか。
(深く突っ込まないように。人と語り合うべき話でもない。コメレスはギャグ限定またはスルーでよろしく)
(深く突っ込まないように。人と語り合うべき話でもない。コメレスはギャグ限定またはスルーでよろしく)
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Re: ダメ子さん
全部合わせてもわずか28枚のタイルしかないのに、どうしてあいつはこんな陰険な手を打ってくるんだろう、という状況がまことに楽しいゲームです。
詳しい入門・研究サイトがないかなあ。今のところ突っ込んだルール紹介をしているのは松田道弘大先生の「世界のゲーム辞典」くらいで、作戦研究をやっている本やサイトを見たことがない。とほほほ。
まあ作戦研究などが野暮に思えるような単純無比なゲームですけど。