幻想帝国の崩壊(遠未来長編SF・完結)

    断片020b「皇子アヴェル・ヴァールは潜っていた」

     ←断片020a「倒錯した心理」 →断片021「たしか天才的な学者が」
    (欠落)



     皇子アヴェル・ヴァールは潜っていた。そこは何よりも深い情報媒体の山、いや、海だった。

     生ける皇宮スヴェル・ヴェルームのいわんとすることを自分の思考までに翻訳するには、ひとつしか方法がなかった。媒体の海に文字通り肉体を潜らせ、その直観力をもって、百万の、いや、百億の異なった情報を語る生ける皇宮スヴェル・ヴェルームの情報を食べ、咀嚼するのだ。

     今、皇子アヴェル・ヴァールは常人のそれよりもかなりの深みに、生ける皇宮スヴェル・ヴェルームの思考の根幹へと潜っているところだった。

     生ける皇宮の苦痛が伝わってくる。

     生ける皇宮の喜びが伝わってくる。

     生ける皇宮の怒りが伝わってくる。

     生ける皇宮の諦念が……。

     諦念?

     奇妙なものを感じ、皇子は情報媒体を咀嚼するのをふと止めた。

     生ける皇宮が、諦念を抱く?

     そこになにがあるのか。少なくとも、皇子にとって、諦念は生ける皇宮とは全く相いれないものであるはずだった。

     皇子は潜った。

     そこになにがあるのかは(欠落)
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    ~ Comment ~

    Re: ぴゆうさん

    まあ、いってしまえばスヴェル・ヴェルームはばかでかいコンピュータですから。そのメモリーとCPUを兼ねた(といっても比喩にしかなりませんが)情報媒体を、オペレーターである皇子は潜って咀嚼して血肉にすることで理解し、インプット/アウトプットをやるわけであります。あまりに性能が高度すぎてそれ以外では操作のしようがないわけであります。ちなみに同様のことを帝国の一般市民や、現代地球に生きるわれわれがやったら、あまりの高密度な情報の前に脳細胞がオーバーフローして死にますな(^^;)

    自ら考え、自律して行動する銀河帝国の心臓部にはぴったりだと思ったんですけどね、「生ける皇宮」。

    しかし続由美子ちゃんの運命についてはまだここで語るわけにはいかないのであります。たはは(^^;)

    考えると生ける皇宮というのが空恐ろしい。

    話すことも動くことも出来ずに生きる。
    由美子は一体何をされてしまったのだろう。
    酷いよなぁ〜

    この暑さ、ガラス窓から熱気が伝わってくる。
    部屋の中は冷えているのに。
    なんかクーラーにあたり過ぎて思考が止まっている気がする。

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