「ショートショート」
    ミステリ

    草稿

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    「プロットができたんですって?」

    「いや、そうなんだが、どれを書くかで悩んでいるんだ」

    「複数あるんですか? 中身を教えてくださいよ」

    「うん。まず、これが、『いちばん怪しいやつ』が犯人」

    「ふむふむ」

    「それで、これが、『いちばん怪しくないやつ』が犯人」

    「はあ」

    「これが『ちょっと怪しいやつ』が犯人」

    「……ふうん?」

    「そしてこれが、『怪しいようで怪しくない、でもちょっと怪しいやつが犯人」

    「…………」

    「どうした?」

    「どうしたもこうしたもありませんよ! なんですか、その『食べるラー油』だか『麻婆豆腐のもと』みたいなプロットは!」

    「……いや、ジョークだ、ジョーク。ほんとうのプロットは、別にある。草稿もできてる。もっと野心的なものだ」

    「でしょうね。あんなのだったら怒りますよまったく」

    「じゃーん。それがこの草稿だ」

    「読ませていただきます」

    「あ、ちょっと待って。これも」

    「なんですかこれ?」

    「添付の手がかりと証言だ。お好みにより犯人と読者の味わう辛さを五段階に調節できます。タイトルは『カレーライス殺人事件』……むむ。きみ。それはコブラツイストではないか。ギブ。ギブ。ギブアップ。ぎやああああああああ!」
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    ~ Comment ~

    Re: LandMさん

    そんな中で、誰も考えたことがないだろう新手のネタを考えつくと、実に気持ちがいいですよ。

    やみつきになりますな。

    だから飽きずに深見剛助とか書いているのですが、自分の首を絞めているだけかもしれません(^_^;)

    NoTitle

    ・・意外に犯人に関しては重要な要素ですけどね。
    しかし、サスペンスや推理ものではあまり重要な要素ではないのか。。。確かに重きに置くのはトリックや仕掛けやミスリードさせることですからね。勉強になります。

    Re: miss.keyさん

    西村京太郎先生は、列車のアリバイトリックを扱った作品、もう書きたくないんじゃないのかな。

    初期作品の傑作「殺しの双曲線」とか読んでるとほんとにそう思います。

    なるほど添付の小袋には、一章ごとに「これまでのあらすじ」が書いてあるという。まさに忙しい現代人にぴったり(笑)

    Re: kiyo♂さん

    ブラックカレーは秘薬じゃなくて麻薬じゃないですか(^^;)

    よく考えるとムチャクチャな漫画だったなああれ(^^;)

    Re: ダメ子さん

    ヌキヌキのアマ、遺産大盛り一丁!

    ……カレー屋ではなくて牛丼屋かラーメン屋みたい(^^;)

    Re: ツバサさん

    「誰が犯人だったら意外か」の分野は、クリスティをはじめとする謎解き黄金時代のミステリ作家たちが、ペンペン草ひとつ残らないまでにむしりつくしてしまいました。

    東野圭吾先生は「名探偵の掟」の中で、「犯人当てミステリで、読者は競馬の馬券を買うようなかたちで本命・大穴・対抗と決めて読むため、誰を犯人にしても意外と感じてくれない」と正直なところをこぼしてくれてます。最初に読んだときは笑ったけれど、いざ自分で原稿を書いてみると、そうだよなあ、と……(^^;)

    Re: limeさん

    犯人が犯行をした状況を克明に描いてから、いかにそれを捜査陣が捜査するか、という興味で展開するミステリを、「倒叙(とうじょ)ミステリ」といいます。このスタイルを最初に完成させたのがオースチン・フリーマンということになってます。

    個人的な好みですが、この手の小説で人間ドラマを読みたければ、ロイ・ヴィカーズの短編シリーズ「迷宮課事件簿」が濃厚で面白いですよ。殺人がからむのでやりきれない話ばかりですが……。

    日本では多岐川恭先生の「笑う男」がサスペンスフルで好きです。「落ちる」という短編集に入ってます。

    最近読んだ長編ではフリーマンの「ポッターマック氏の失策」が面白かったな。まあ、好みもありますが……(^^;)

    Re: 神田夏美さん

    そういう固定観念に挑戦したのがパラレル小説であったりゲームブックだったりしたわけですが、鮎川哲也先生もおっしゃっていたように、

    「ふつうの小説を読んだほうが面白い」

    ということがわかって衰退してしまいました。とほほ。

    トリックに困ったら臨時列車

     ミステリーも大変ですなぁ。色々出揃っちゃってるからオリジナルは本当に難しい。安易に電車のダイヤトリックに走る量産作家の気持ちも判らないでもない。
     で、『カレーライス殺人事件』ですが、1pの発端から読者のお好みにより
    10pまで飛ばす(犯人との出会いはパス)
    20pまで飛ばす(犯人の人物描写はパス)
    30pまで飛ばす(周辺環境説明もパス)
    40pまで飛ばす(犯人との駆け引きもパス)
    50pまで飛ばす(いきなり推理で終わり)
    てのは如何?
     時間の無い(と証する単なる活字離れの)現代人の為の新しいミステリーの形ですな

    こんにちは♪

    威信電信・・・以心伝心 華麗なカレー繋がりですね。

    絶妙なスパイスが効いて
    秘薬入りだった包丁人味平 「ブラックカレー」と同じ

    衝撃の五段階に調節とは So Good !!

    NoTitle

    甘口警察名探偵抜きでお願いします
    あっ遺産は大盛りで

    NoTitle

    ストーリーや推理なども大事ですが、
    誰を犯人にするかも大事なんですよね。
    意外な人物だったり、逆に一番怪しい人間を犯人にしたり。
    物語を書くのって難しいですね(´∀`;)

    NoTitle

    犯人は誰か! を純粋に推理するのが、本格ミステリーだとしたら、このジャンルもなかなか、これから手詰まりかもしれませんよね。

    私はどうも、登場人物たちが気に入ってしまうと、犯人なんてもうどうでもいいから、君たちのドラマを見せてくれ~と、言いたくなってしまう。
    こんな読者は、作者的に、どうなんでしょうね^^;

    だから逆に、コロンボや古畑のように、犯人が最初からわかっているミステリーの方が、これからはモテるんじゃないか・・・とかも、おもうのです。
    (これは、何ミステリーというんでしょうか)

    NoTitle

    プロットというか、実際、長編を作るときってこういうこと考えたりします(笑)こういう結末にもできるよな~とか、こういう可能性もナシじゃないよなあ、とか。
    たくさんの可能性や物語の中から一つだけの結末を選んで書くのも、小説の醍醐味ですよね^^

    Re: 面白半分さん

    パソコンゲームで、「マルチエンディング」なんてのが一般になっているけれど、結局はこういうことと違うか、みたいな思いがあります(^^;)

    はじめから読者好みの結末を選んで安心して読めることがいいのか、ゆるぎない作者のメッセージを突きつけるほうがいいのか、まあ答えは見えてますが……(^^;)

    Re: カテンベさん

    >デザート

    それってあれですか、謎解きが終わった後に後日譚としてヒロインのロマンスが延々書かれるようなものですか(^^)

    それとも某コナン・ドイル先生の某長編のように、シャーロック・ホームズが犯人を指摘した後で、その犯人の半生が延々と書かれるようなものですか(^^)

    もうなにが前衛的でなにがクラシックスタイルなのかもよくわからん(笑)

    NoTitle

    どんな奇抜な名探偵を設定しようにも
    すでに誰かが創作していてなかなかミステリが書けない男の話が
    海外短編にありましたが
    もはや犯人についても奇抜な設定はどんどん無くなっていくんでしょうね。
    そんな中『カレーライス殺人事件』はかなりの新機軸だなあ。
    是非!

    添付資料をつけて調節、なんてのだと、後いれ調味料をいれ忘れて味薄っ、マズッ、てなるみたいに、それを読まないと犯行動機を読み解くのも困難、てなこともありそうね。
    デザート的に本筋と関係あらへん細かいとこまで作者自ら解説してみました。てなのもつけてほしいなぁ〜
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