FC2ブログ

    私家版オールタイム・裏ベスト(映画)

    洋画裏ベスト7「バットマン・フォーエヴァー」

     ←洋画裏ベスト6「ナバロンの嵐」 →洋画裏ベスト8「バットマン オリジナル・ムービー」
     就職活動はおろか勉強にも交友関係にも、さらにはサークル活動さえもひっくるめ、大学生活全般にわたって行き詰まっていたころ、やけくそになって近所の映画館へ行って見た作品。

     いや、「バットマン」の映画では最初の2作の評判のほうが高いのは知ってるよ。でも人間、最初にインプリントされたものの影響のほうが強いのである。そう、わたしにとってこれがはじめての「バットマン」映画だったのである。

     面白かった。だが友人諸賢に話すと、「えー、あれ見たの!?」といわれてしまったのも事実。いいじゃないか面白かったんだからさあ。

     こちらを最初に見たせいか、ティム・バートン監督の「バットマン」はただ暗いだけの映画にしか思えなかった。いや、そういうこともないのだろうが、ジャック・ニコルソン演じるジョーカーの気の狂いかたはどちらかといえばシリアスな映画の領分だろうと思えた。

     では、こちらの悪役はどうだろうか? トゥーフェイスはおいといて……。

     ジム・キャリーがノリノリで演じていたリドラーの狂いかたは、怖い以前にどこか愛嬌がある面白いキャラクターのものだった。この人の怪演が、バットマンもロビンもトゥーフェイスも、名前すら記憶に残っていないヒロインもすべて食ってしまって、この映画の感想となると、リドラーしか残っていない。

     そしてわたしはリドラーの気持ちがよくわかってならなかった。

     自分の帝国すらひとりでは築けない、いわゆる「世に受け入れられないタイプの人間」。エドワード・ニグマ博士が悪の道に走ってリドラーとなったのも実によくわかる。なんでもいいから、「飛び道具」がなければ社会からも隣人からも、いっぱしの存在として認めてもらえないのだ。彼がトゥーフェイスのもとを初めて訪れたときのふるまいや、自分の大作戦をトゥーフェイスの気まぐれによってご破算にされたときのあの「やりきれなさ」は、笑いながらも、胸に痛いほどぐさぐさきた。

     そしてラストシーン。

     リドラーがバットマンの正体を語るところはいま思い出しても「気の毒」というほかはない。

     今になってつらつら考えると、妙に自分の半生とだぶってしまう。わたしという人間は、ジョーカーになれていたら少しは違ったのだろうが、よくてもリドラーとしての人生しか送れないタイプなのだろう。

     そんなことを考えてしまった以上、「バットマン」はもう見られないのではないかと思う。もうちょっと気楽に行きたいものだ、映画なのだから。

     そんなことをぶつぶついいながら何もせずに夜更かししていたら、とんでもない映画に出会ってしまった。深夜放送の映画など見るつもりはなかったが、延々最後まで見てしまった。その映画の名はもちろん……。明日へ続く。わはは。
    関連記事
    スポンサーサイト



    もくじ  3kaku_s_L.png 風渡涼一退魔行
    もくじ  3kaku_s_L.png 鋼鉄少女伝説
    総もくじ  3kaku_s_L.png ほら吹き大探偵の冒険(児童文学)
    総もくじ  3kaku_s_L.png 夢逐人(オリジナル長編小説)
    総もくじ  3kaku_s_L.png 残念な男(二次創作シリーズ)
    総もくじ  3kaku_s_L.png ショートショート
    総もくじ  3kaku_s_L.png 紅探偵事務所事件ファイル
    総もくじ  3kaku_s_L.png 銀河農耕伝説(リレー小説)
    もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
    もくじ  3kaku_s_L.png リンク先紹介
    もくじ  3kaku_s_L.png いただきもの
    もくじ  3kaku_s_L.png ささげもの
    もくじ  3kaku_s_L.png その他いろいろ
    もくじ  3kaku_s_L.png SF狂歌
    総もくじ  3kaku_s_L.png 剣と魔法の国の伝説
    もくじ  3kaku_s_L.png 映画の感想
    もくじ  3kaku_s_L.png 家(
    もくじ  3kaku_s_L.png 懇願
    もくじ  3kaku_s_L.png TRPG奮戦記
    もくじ  3kaku_s_L.png 焼肉屋ジョニィ
    もくじ  3kaku_s_L.png ご意見など
    もくじ  3kaku_s_L.png おすすめ小説
    【洋画裏ベスト6「ナバロンの嵐」】へ  【洋画裏ベスト8「バットマン オリジナル・ムービー」】へ

    ~ Comment ~

    Re: 宵乃さん

    お近くのレンタルDVD屋にでも間違って置かれていたらぜひご覧ください。

    「細かいことなどどうでもよく」なってくると思います(^^)

    504円……ああっ財布が大切な食費を吐き出そうとしているううううう!(^^;)

    名前を書き忘れてました(笑)

    ホント、音楽があるだけで一気に華やかさが変わりますよね。
    教えて下さってありがとうございました♪

    >これが同じ世界なのか、と思えるほどであります。

    同じ原作でも、作る人が違うと別物になるってことですね。
    ノーテンキなバットマンワールド、観てみたいです(笑)

    あと、鍵コメの件了解しました!
    ありがとうございます。

    Re: (たぶん)宵乃さん

    あの暗いムードのゴッサムシティから、お笑い満載の明るい世界に来ると、これが同じ世界なのか、と思えるほどであります。トラウマがあるだなんて全然見えないバットマンや、ノーテンキでバカバカしい悪事(ただし規模はでかい)をたくらむ悪役、みんないい味出してるんですよね。

    また見たくなってきたなあ。思い切ってDVD買っちゃおうかなあ(^^)

    不思議の国のアリス、伴奏があるとまた感じが違うでしょ(^^)

    日本映画だったらあれに活弁がつくんですぜ。機会があったらぜひ!

    NoTitle

    >ちなみに明日更新の記事でなにを取り扱うかについては、最初の記事に書いたのですが(^_^;)

    あぁ、もしかして目次ですか?
    フィードリーダーで更新ページに直接来てるので、目次のことを忘れてました。すみません。

    「バットマン オリジナル・ムービー」は未見だけど、幻の爆笑映画としてうわさは聞いてました(笑)
    TV吹替え版を観た事があるなんて羨ましい!
    DVD吹替え版とは一味違うみたいですね~。

    あと、アリスの動画、最初はまったく読み込まれなかったんですが、時間を置いてから再生したら、ちゃんと見られました。
    癒されま~す。

    Re: 宵乃さん

    映画のゴッサム・シティも暗黒の街ですが、アメコミのほうではもっとひどい無法地帯になっているようですね。

    どこへ行くんだアメコミヒーロー……。

    ちなみに明日更新の記事でなにを取り扱うかについては、最初の記事に書いたのですが(^_^;)

    Re: うらやのぬきちさん

    ご丁寧にありがとうございます。こちらも後でリンクさせていただきますね~♪

    これからもどうぞよろしく。

    管理人のみ閲覧できます

    このコメントは管理人のみ閲覧できます

    NoTitle

    こんにちは~。
    確かに最初に観た作品って印象に残りますよね~。バットマンシリーズはとくに怪人たちのキャラも背景も濃いというか毒々しいですから。
    この作品はそんなに印象に残ってませんが、リドラーの緑と空回りの哀しさみたいのは覚えてます。

    >夜更かししていたら、とんでもない映画に出会ってしまった。

    もしかして、知ってる作品かも?
    記事楽しみにしてますね~。

    NoTitle

    コメントでは、はじめまして。
     
    いつもご訪問ご支援をありがとうございます。 
    今さらですが、リンクさせていただきました。
     
    楽しませていただいています。
     
    整形された顔に、ゴルゴ13が表れたり。
     
    蒼い天空に暗黒の深遠。白い天馬の翼、白い衣服の少女に紅い華。
     
    あざやかな色彩が印象的でした。
     
    たのしいクリスマスをお迎えください。
    そして、良いお年を。
    管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

    ~ Trackback ~

    卜ラックバックURL


    この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

    • 【洋画裏ベスト6「ナバロンの嵐」】へ
    • 【洋画裏ベスト8「バットマン オリジナル・ムービー」】へ