映画の感想

    「トマトの値段」見る

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    今回のブログDEロードショーはピーター・フォーク特集だそうである。フォークといったら普通は「刑事コロンボ」「名探偵登場」「名探偵再登場」、ちょっとひねって「ベルリン・天使の詩」であろうが、そんな中であえて変化球、山なりの超スローカーブを投げたくなるというのが人間ではなかろうか。

    というわけで、Youtubeの動画を探したら、ありました。ピーター・フォークのテレビ界での出世の足掛かりとなった短編(といっても40分以上ある立派なドラマだが)映画、「トマトの値段」(1962)である。いい時代になったものだ。こういう昔の作品が、誰にでも合法的に見られるようになったのだから。

    ウィキペディアに簡単なあらすじがまとまっていたので、それだけ読んで、この字幕吹き替えなしの映画を見てみた。もちろん英語の聞き取り能力はアフガニスタンに生息する皇帝ペンギンくらいである。存在しないとは断言できないが、存在したとしてもわずかである。いいんだよサイレント映画見ていると思えば。

    有名になった「殺人会社」では、血も涙もないニヒルな殺し屋を好演していたらしいが……それに比べれば、えらい人情家の役を演じたものである。「刑事コロンボ」というよりは、「トラック野郎」で「やもめのジョナサン」を演じた愛川欽也のほうにイメージが近いか。

    サンフランシスコからトマトを運ぶトラックの運ちゃんが主人公である。内陸部の町へ至急持っていけば高値がついて大儲けなのだ。しかしライバルに大手がいる。先を越されてはせっかくの儲けがふいになってしまう。

    夜を徹して走っていると、途中で産気づいた妊婦が乗ってくる。家族のいる町へ行きたいそうなのだ。

    「姉ちゃん、どこだい、その町って」

    「サンフランシスコ」

    「出てけ!」

    だが、人情家の彼は妊婦を放っておけない。そのうちに陣痛が始まり、とにかく近くの病院へ向かおうとする。

    最初に見つけた病院に飛び込むのだが、そこは金にがめつい医者の病院だった。

    「産むには金がかかるが、堕胎なら10ドルあれば……」(といっているらしい(推定))

    妊婦はあきらめかかるが、主人公は怒る。ギリシア系不法移民である(推定)彼には、宗教上そんなことは許せないのだ。それだけではない。彼には故郷に妻と娘たちがおり……。(推定)

    しかもその日に限って、うるさい警察官がうろうろしている。もし不審人物とみなされたら、逮捕されて強制送還、とまではいかないまでも、トマトを運ぶこの儲けのチャンスはつぶれてしまう。

    雨まで降ってきて、トラックが泥にはまったり、「危険 通行禁止」の橋にぶち当たったりと、ろくなことが続かない。妊婦の容体はどんどん悪くなってくる。

    なんとか救急病院に運び込んだのだが……。

    まあそこから先は動画で見てもらうとして、それまで手に汗握りながらハラハラして見ていたわたしは、あのオチを見て「ちょっとそれはないだろう」と思ってしまった。いや主人公にしてはラッキーだろうが、あれはちょっとねえ。もうちょっとなんとかならんかったのか。

    日本語版は小池朝雄氏が吹き替えをやっていたそうだが、そっちのほうは今からでは見ることは難しそうである。見たいんだけどなあ……。

    動画もここに埋め込んでおくことにする。お暇な人はどうぞ。


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    ~ Comment ~

    Re: 宵乃さん

    英語のヒアリング能力はゼロに近いんですよ(^^;) なんとか聞き取れる言葉を追うのに精一杯でした。

    「殺人会社」も探したんですが、さすがにあれは動画に落ちていませんでした。疲れがたまっているらしいので今日は借りてきたコロンボ見て寝ます(^^;)

    Re: miss.keyさん

    それはイヴ・モンタン兄ィの別の映画じゃないですか(^^;)

    NoTitle

    (推定)が多くて笑いました。
    想像しながら楽しんでご覧になっている様子が目に浮かびます♪

    >有名になった「殺人会社」では、血も涙もないニヒルな殺し屋を好演していたらしい

    そういう役で有名になったんですか~。コロンボの印象が強いので意外です。むしろ人情に厚いトラックの運ちゃんの方が想像しやすいかも。

    今回もご参加ありがとうございました♪

    人を呪わば穴二つ

     そして直後、主人公もトラック横転と。
     ・・・はならなくてよかったねぇ。でもわたくしめが監督だったらこの人破産確実。人を助けたがばっかりに無一文になる不条理でエンドかなぁ。はい、へそが横向いてます。
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