ゲーマー!(長編小説・連載中)

    1983年(11)

     ←死霊術師の瞳 3-4 →「アイアン・ジャイアント」見る
     修也はデパートに来るたびおもちゃ売り場に駆けこんでは、そのアニメゲームを見てため息をついた。

     ガンダムがあった。

     イデオンがあった。

     マクロスがあった。

     オーガスがあった。

     ヤマトがありスターウォーズがありスタートレックがあった。ウルトラマンがありゴジラがあった。中にはスパイダーマンなどというものもあり、どうしてレオパルドンが箱に描かれていないのだろう、と修也は首をひねった。

     そして歴史もの。これもまた修也の目を引いた。

     遥かな古代中国から、戦国時代の日本、第二次世界大戦中のヨーロッパ、そして現代を舞台にした第三次世界大戦まで、海に陸に空に、戦車が進み飛行機が飛び、戦艦や空母が水柱の中で戦っていた。

     修也は目がくらむ思いであった。

     修也の心に響いたのは、特撮もののゲームだった。

     まず一番はツクダホビーの「スター・ウォーズ」だった。修也はこの少し前に、テレビの二時間ロードショー番組で、「スター・ウォーズ」が放映されるのを見、一発でとりこになってしまった。広大な宇宙に、無数の戦闘機が、飛び、撃ち、戦う! レンタルビデオなど雲の上の話だった時代、映画を見るといったら映画館でなければテレビだった。このテレビ放映は、まさにぴったりのタイミングだった。

     次に気を引いたのは、バンダイの「ウルトラマン」と「モスラ対ゴジラ」だった。当時は正編に当たるウルトラシリーズの新作は作られていなかったが、民放により、何度も再放送が行われていた。怪獣ものはやはり子供に人気があったらしく、ゴジラシリーズの再放送も行われていた。テレビマガジンでは新しいゴジラシリーズの映画ができるともっぱらの噂であったし、テレビ東京は版権料が安かったのだろう、夏休みになるとガメラシリーズを精力的に放送していた。もとからウルトラ兄弟やゴジラといった円谷特撮が好きだった修也は、そちらにも心惹かれるものを感じるのだった。

     クリスマスが近づいていた。PB-100が手にある以上、これ以上パソコンをねだるわけにもいかないだろう。となると、あの、ちょっと難しそうなボードゲームがいい。問題は何を買ってもらうかだ……。

     修也は悩んだ。頭を抱えて悩んだ。

     決め手になったのは、やはりあの映画だった。圧倒的なまでの宇宙戦争シーン。

     「スター・ウォーズ」にしよう!

     どきどきしながらデパートに行った修也は落胆した。「スター・ウォーズ」は先に誰かに買われてしまっていたのである。

     幸運だったというほかはない。
    関連記事
    スポンサーサイト



    もくじ  3kaku_s_L.png 鋼鉄少女伝説
    総もくじ  3kaku_s_L.png ほら吹き大探偵の冒険(児童文学)
    総もくじ  3kaku_s_L.png 夢逐人(オリジナル長編小説)
    総もくじ  3kaku_s_L.png 残念な男(二次創作シリーズ)
    総もくじ  3kaku_s_L.png ショートショート
    総もくじ  3kaku_s_L.png 紅探偵事務所事件ファイル
    総もくじ  3kaku_s_L.png 銀河農耕伝説(リレー小説)
    もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
    もくじ  3kaku_s_L.png リンク先紹介
    もくじ  3kaku_s_L.png いただきもの
    もくじ  3kaku_s_L.png ささげもの
    もくじ  3kaku_s_L.png その他いろいろ
    もくじ  3kaku_s_L.png SF狂歌
    総もくじ  3kaku_s_L.png 剣と魔法の国の伝説
    もくじ  3kaku_s_L.png 映画の感想
    もくじ  3kaku_s_L.png 家(
    もくじ  3kaku_s_L.png 懇願
    【死霊術師の瞳 3-4】へ  【「アイアン・ジャイアント」見る】へ

    ~ Comment ~

    Re: LandMさん

    いやそういうタイプの難しいゲームじゃないんです。

    ルールもそれほど難しいルールではないと思います。

    しかし遊ぶのは非常に困難なんです。

    細かいことは来週の更新で(笑)

    NoTitle

    昔のゲームは難易度が鬼のようですからね~~。
    スターウォーズもそんな感じだったのかな?
    昔かったゲームでクリアできなかったのものは数知れず。。。

    Re: ECMさん

    「栄光の八八艦隊」はいいゲームだったと記憶しています。まあタンクハンター系のゲームをつまらなくするほうが難しいですが(^_^;)

    わたしの場合はここで選んだゲームで趣味嗜好が決まってしまい、そこからドロドロの本編が(笑)

    この小説、まだ序章段階ですしねえ……。

    Re: 椿さん

    後になって「スター・ウォーズ」がどういうゲームか聞いてクラクラしました。

    その情報が正しければ、すさまじいマニア向けのゲーム、というか、「そんなものを市販するな」レベルのゲームだったなあ。(^_^;)

    NoTitle

     ボードゲームは対戦相手が必要で、しかも高価だったので、学生時代に買ったことはないですね。
     カードゲームの『栄光の八八艦隊』というのを持っていますが、イラスト目当てで買ったので、プレイしたことはないです。

    NoTitle

    幸運……やっぱり小学生には難しすぎた、とかかな?
    それとももっと良い選択肢が?

    スターウォーズのボードゲームを諦め、修也くんが何をもらうのか……
    楽しみにしております!(^O^)
    管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

    ~ Trackback ~

    卜ラックバックURL


    この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

    • 【死霊術師の瞳 3-4】へ
    • 【「アイアン・ジャイアント」見る】へ