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    風渡涼一退魔行

    風渡涼一誕生の話(エッセイ)

     ←風渡涼一退魔行 第六話 誰かがそこに…… →日本ミステリ42位 斜め屋敷の犯罪 島田荘司
     きっかけは、今年の5月5日、コミティアの帰りに、当ブログではおなじみの、相互リンクしてくださっている矢端想さんが、打ち上げで飲んでいる時に発した何気ないひとことであった。

    「最近、ポールさんのブログ、ミステリーの記事が多いでしょ。実は、あれ、読んでなくて……」

     青天の霹靂とはこのことである。そういえば、最近のわたしのブログは、ほとんど、ミステリの感想文であった。自分としては、あれはどうしても小説が書けない自分に、東西ミステリーベスト100の名作群という燃料をくべ、それが燃えていることを自分で証しするための修行みたいなもので、やめるつもりもないし、無意味だとも思っていないが、たしかに、あれに毎回食らいつけるのは、ミステリマニアのかたがたくらいであろう。

     モツ煮を食べ、ホッケを横取りするかのように食べながら、わたしは反省した。海よりも深く反省した。反省のついでに、生チューと梅酒とライムハイまで飲んだが、それはどうでもいい。

     小説を書かねばならない。わたしは新たに誓った。高尚なやつでなくてもいい、疲れたときにぴったりな、肩の凝らない軽いエンターテインメント。そういえば、アルファポリスで新人賞がある。ホラーミステリー大賞だ。じゃあわたしが大好きなジャンルである、ホラーミステリーを書けばいいのではないか。

     わたしはさらに考えた。美青年や美少女が主人公のホラーミステリーは山ほどある。それと同じ土俵で戦っていても勝てない。特に、わたしはもとがもとのせいか(なにがもとなのかはおいとく。くそっ)、美青年や美少女を描こうとするとうまくいかないのだ。だが、そのかわりに、どこか親しみのある男ならうまく書けるのではあるまいか。

     そのとき脳裏に浮かんだのは、最近ゲラゲラ笑いながら読んでいる、泉昌之先生の、「食の軍師」であった。

     これだ!

     あの帽子男が、庶民的な食い物についてああだこうだうんちくや妙なこだわりを見せながら、魔物をハンティングするユーモア・ホラー小説を書いたら、面白いのではないか。どうせなら、主役を勘違いさせるために、名前をさわやかなものにし、毎回被害者となる美青年を出したら、意外性が出るのではあるまいか。

     かくして、風渡涼一と、塚原喜八郎という名前が出来上がった。

     狙い通りに、肩の凝らない軽い読み物になっていたら幸いである。人間の心理的な畸形を鋭くえぐり出す、サイコロジカルなホラーやミステリーに疲れたあなたの、ちょっとした心のオアシスになったら、望外の喜びである。

     さて、ストロングゼロでも飲んで、また、風渡涼一のどこかマヌケで、頭脳的で、ちょっぴり怖くて、飯テロ上等な冒険譚を考えることにしよう。次は、どんな飯で行こうかな?
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    ~ Comment ~

    Re: blackoutさん

    「なろう」に書いても読者がつかず、「オール讀物」新人賞に通るにはパンチが弱すぎる、「デビュー後にコンスタントに書かれるタイプの作品」だ、と友人にはいわれてます。

    いったいどこへ持ってけばニーズがあるんやろ、と途方にくれているので、商売人じゃないみたいです(^_^;)

    Re: miss.keyさん

    あまりに食い意地が張ってるとバイキングで勝てない、と泉昌之先生が「食の軍師」で(笑)

    Re: 矢端想さん

    面白く思ってくださってありがとうございます。

    マニアックでニッチだけど大賞は欲しい(笑)

    本としての出版機会はなお欲しい(笑)

    いや結構切実(^_^;)

    NoTitle

    書きたいものを書けばいいんじゃないかと思います

    全員が65点つけるようなものって、このご時世いくらでも氾濫してるわけですし

    案外そういうのに飽きてる読者も、それなりにいるんではないかと思いますです

    そいう自分も、完全独自路線ですし、読者置き去り確信犯ですしw

    ただ、アルファポリスだとそれなりに読者歩み寄りが必要な感じなので、それに合ったものを書かないといけないのかなと思ったりします

    自分がアルファポリスを退会したのも、この辺りが一因だったりします

    カツカレー大盛りチャーシュー麵唐揚餃子ビール付き

     美味いもの全部注文してがっつり食うのだ。そうすればきっと・・・体重計が壊れる

    NoTitle

    いや~、いいシリーズが誕生して良かったですねぇ~w
    「風渡涼一退魔行」面白いですよ。グルメ小説という側面もシリーズのアイデンティティを補強していて良いですね。
    非営利のブログなんて自分の趣味全開でやるもので、 僕なんか訪問者置き去りのマニアック記事や暴走記事がいくらでもありますよ。

    Re: 面白半分さん

    はい。主人公の風渡涼一を、初登場時、「ああ、この中年男は塚原喜八郎なんだな」と思わせるためだけに「塚原喜八郎」という名前をこしらえました。

    それほど効果が上がったわけではないのがつらいところで(笑)

    NoTitle

    塚原喜八郎とはわざとそう言う名前何だったんですね。
    喜八郎だかんな。最初驚きました
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