映画の感想
「スター☆トゥインクルプリキュア」2話まで見る
アイザック・アシモフ博士とカール・セーガン博士がご存命だったら、さぞや激怒したであろうと思われる作品である。
それは決してマイナスイメージだけではなく、「そういう作品にしよう」、とスタッフが全力で取り組んでいる姿勢が好ましい。
たぶん、この作品が仮想敵にしているのは「ガンダム」シリーズに代表されるリアルロボアニメから、「SFっぽいラノベ」と、それを原作にしている深夜アニメにまで広がる広い範囲であろう。そういった「科学的な宇宙」に対して全力でノーを突きつけているのだ。
エンディングでも歌われているが、宇宙がからんではいるがこの作品のキモは、「サイエンス」にはない。低俗な「疑似科学」に陥ってしまっている今の日本アニメのメインストリームに対し、徹底的な「イマジネーション」の力を信じ、それを前面に押し出すこの1話2話でもって、挑戦の手袋を投げつけているのだ。
これまで、「サイエンス・フィクション」をやろうとして「疑似科学」に陥ってしまったアニメは何度となく見ている。「疑似科学」と「販促」と「原作付き」がセットになって生まれた「あたりさわりのない作品」、それが小説界もアニメ界も漫画界も席巻している。そんなことでは祖先の遺産を食いつぶすだけで、新たな飛躍は到底望めそうにないではないか。
「スター☆トゥインクルプリキュア」は、徹底的に「イマジネーション」の優位を説く。宇宙は青く、物理法則は存在せず、UMAが跳梁し、宇宙には「星空界」なるものがあり、十二星座が宇宙を通じて当たり前の常識なのだ。作品内でつじつまを合わせようとした結果、「疑似科学SF」になってしまった「ファンタジー」に対して、はるかに「ファンタジー」であり、裏返って「スペキュレイティブ・フィクション」になっているといえよう。
本作はSFファンからは酷評されるだろう。だが、それでいいのだ。「宇宙」を舞台に、どれだけプリキュアが既存の思考の枠をぶち壊した冒険をしてくれるか、今の段階から気分はわくわくである。「販促アニメ」だから、おもちゃさえ売れればなにをやってもいいのだ。思う存分メチャクチャやって、おもちゃを売って、来たるパラダイムシフトへの一助へとなってほしいものである。
それは決してマイナスイメージだけではなく、「そういう作品にしよう」、とスタッフが全力で取り組んでいる姿勢が好ましい。
たぶん、この作品が仮想敵にしているのは「ガンダム」シリーズに代表されるリアルロボアニメから、「SFっぽいラノベ」と、それを原作にしている深夜アニメにまで広がる広い範囲であろう。そういった「科学的な宇宙」に対して全力でノーを突きつけているのだ。
エンディングでも歌われているが、宇宙がからんではいるがこの作品のキモは、「サイエンス」にはない。低俗な「疑似科学」に陥ってしまっている今の日本アニメのメインストリームに対し、徹底的な「イマジネーション」の力を信じ、それを前面に押し出すこの1話2話でもって、挑戦の手袋を投げつけているのだ。
これまで、「サイエンス・フィクション」をやろうとして「疑似科学」に陥ってしまったアニメは何度となく見ている。「疑似科学」と「販促」と「原作付き」がセットになって生まれた「あたりさわりのない作品」、それが小説界もアニメ界も漫画界も席巻している。そんなことでは祖先の遺産を食いつぶすだけで、新たな飛躍は到底望めそうにないではないか。
「スター☆トゥインクルプリキュア」は、徹底的に「イマジネーション」の優位を説く。宇宙は青く、物理法則は存在せず、UMAが跳梁し、宇宙には「星空界」なるものがあり、十二星座が宇宙を通じて当たり前の常識なのだ。作品内でつじつまを合わせようとした結果、「疑似科学SF」になってしまった「ファンタジー」に対して、はるかに「ファンタジー」であり、裏返って「スペキュレイティブ・フィクション」になっているといえよう。
本作はSFファンからは酷評されるだろう。だが、それでいいのだ。「宇宙」を舞台に、どれだけプリキュアが既存の思考の枠をぶち壊した冒険をしてくれるか、今の段階から気分はわくわくである。「販促アニメ」だから、おもちゃさえ売れればなにをやってもいいのだ。思う存分メチャクチャやって、おもちゃを売って、来たるパラダイムシフトへの一助へとなってほしいものである。
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NoTitle
スタプリ面白そうですねー。
朝起きれたら見てみようと思います。
宇宙の真の姿とやらは、地球上から一歩も出ることなく、
地球上で観測してる以上は机上の空論でしかないと思うので、
スタプリでいってることもアリだと思います。
朝起きれたら見てみようと思います。
宇宙の真の姿とやらは、地球上から一歩も出ることなく、
地球上で観測してる以上は机上の空論でしかないと思うので、
スタプリでいってることもアリだと思います。
Re: ECMさん
「ハガレン」は、作品内での「錬金術」のつじつまが可能な限り合うようにこしらえられているので、「ファンタジー」というよりは「疑似科学SF」じゃないかと。
それに対して、作品内での「ルール」が完全に破綻していることが誰の目にも明らかな宇宙で冒険するスタプリは、「はれときどきぶた」に匹敵するような「ファンタジー」アニメに化けるんじゃないかと思うんですがねえ。
イマジネーションを爆発させるのは理路整然とした話を書くより数倍難しいので、幼児に「イマジネーションの爆発させ方」を早期教育するのはありじゃないかな、と思います。
それに対して、作品内での「ルール」が完全に破綻していることが誰の目にも明らかな宇宙で冒険するスタプリは、「はれときどきぶた」に匹敵するような「ファンタジー」アニメに化けるんじゃないかと思うんですがねえ。
イマジネーションを爆発させるのは理路整然とした話を書くより数倍難しいので、幼児に「イマジネーションの爆発させ方」を早期教育するのはありじゃないかな、と思います。
NoTitle
そういえば鋼の錬金術師では「アインシュタインもうさんくさい」とか「宇宙にはエーテルが満ちている」とかいっていましたね。オーベルト先生のところに行くとかなんとかもいっていましたが、あの先生は映画用のロケットを期限内に作れなくて失踪している人なんですよねぇ。
まあ後でフォンブランに協力してくれる人になるのですが。
スタートィンクルプリキュアは子供にウソを教えるのもいかがなものかと思いますが、ドキュメンタリーを作っているわけではないので、夢がありますからいいかと。
まあ後でフォンブランに協力してくれる人になるのですが。
スタートィンクルプリキュアは子供にウソを教えるのもいかがなものかと思いますが、ドキュメンタリーを作っているわけではないので、夢がありますからいいかと。
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Re: ponchさん
これを書いていた時は、映画までには宇宙へ飛び出してスペースオペラするものだと思ってましたが、そうなってないのでなんかがっかりです。
期待したのは早計だったかな。