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    映画の感想

    「テン年代映画ベスト10」に参加してみました

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    1.映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて(2019年日本、田中裕太監督)
    2.シン・ゴジラ(2016年日本、庵野秀明総監督)
    3.パシフィック・リム(2013年米、ギレルモ・デル・トロ監督)
    4.この世界の片隅に(2016年日本、片渕須直監督)
    5.ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年米、マイケル・ドハティ監督)
    6.ちいさな独裁者(2017年独、ロベルト・シュヴェンケ監督)
    7.ダンケルク(2017年英・蘭・仏・米、クリストファー・ノーラン監督)
    8.翔んで埼玉(2019年日本、武内英樹監督)
    9.電人ザボーガー(2011年日本、井口昇監督)
    10.アイアン・スカイ(2012年芬・独・豪、ティモ・ヴオレンソラ監督)



    うーんこの季節か。こういう企画にはホイホイ乗っかる方なので、今回も「男の魂に火をつけろ!」さんの企画に乗っかることにした。http://washburn1975.hatenablog.com/entry/2019/10/30/223712


    テン年代とは、2010~2019年に初公開された映画だということである。

    前回の映画映画で「順不同」とやったら、2点狙いの人を邪魔してしまったようなので、今回は順位をつけた。思ったよりもサクサクと順位が決まった。

    では以下選評。

    1位は文句なくこのスタプリ映画である。まさかこの冷血非情なわたしが映画館で泣いてしまうとは。脚本といい、映像といい、クライマックスのプリキュアダンスといい、文句のつけようがない。80分ということで見るにもストレスがかからず、とにかくプリキュアをバカにしている人もいない人も、映画館が無理でもレンタルDVD屋に走って行って見てほしい映画。

    2位は、この10年間、やたらと豊作だった怪獣映画から、ワンアンドオンリーのこの作を挙げた。「東日本大震災」のあの一種の空虚を伴なった破滅感に浸った毎日の空気を、実によく再現している、怪獣映画のふりをした災害映画である。コツは、政治家たちの激論を、「空論を並べているだけだと思って、積極的に理解しようと思わないこと」である。

    3位は、西洋人が作った日本怪獣映画のリスペクトとしては文句のつけようがない「パシフィック・リム」にした。人類を守るための正義のロボットが怪獣どもを殴って蹴ってぶち殺す。怪獣映画にこれ以上の何を望むのだ。まさに血沸き肉躍る一本だった。

    4位は、存在自体が奇跡的なアニメ映画の本作。平凡な日本人の日常生活を描いたすべての実写映画が「ウソくさく」見える作品。

    5位は、怪獣同士のプロレスをこれ以上なく面白く描いてみせた本作。ベビーフェイスとヒールがはっきりとしていて、いいね、強者同士の殴り合いは。殴り合いだけならパシリムを飛ばして3位に入れたくなるところだったが、人間側がアホとキ〇ガイしかいないので5位にした。あいつらのおかげでイライラさせられたからなあ。

    6位は、人間の心の闇をとんでもない切り口から抉り取ってみせた、戦争映画の知られざる傑作を選んだ。なんというか、「実話」というところが恐ろしい。原題の「デア・ハウプトマン」というタイトルが、テーマをバッチリ示していて最高なのだが、日本版のタイトルはちょっとねえ。でも「大尉」じゃすわりがよくないからなあ。難しいところではある。

    7位は、クリストファー・ノーランの戦争ホラー映画にした。ドイツ軍がこれほど怖い映画って、ないと思う。戦場に出たら自分もこうしてインテリジェンスが100段階の3くらいに低下してしまうんだろうな。あえていえば、実機にこだわらず、CGをバリバリ使って空戦を撮ってくれたらもっとよかったんだけどねえ。

    8位は、ウソくさい市民の日常しか撮れないのなら、と、ひたすらウソでしかない市民の非日常を撮ることによって市民の日常のウソくささを提示してみせた傑作。実際に、茨城県にはヌーの群れがいるのだ。群馬県にはプテラノドンが飛んでいるのだ。その事実に気づかない日本国民がアホなのだ。そういう根性だから埼玉に逆転勝利されてしまうのである。

    9位は、日本一カッコいいヒーロー映画。見たらわかる。

    10位は、政治ものブラックコメディはネタが古くなると途端に笑えなくなるので、まだ笑える今のうちに見ておきたい作品。
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    ~ Comment ~

    Re: 除夜のひゃくさん

    もっとも原作の香山滋先生には、ゴジラを人間の暗喩として描くという意識もあったようで、それが、人間がこの世に生まれた「200万年前」をゴジラのそれに合わせてきている、という説も有力だったりするのでゴジラの闇は深い。

    NoTitle

    >「科学的整合性」なんてものを捨て去ってまして
    そう!それ!
    怪獣モノに必要なのはソレ!
    ていうか、そうだったんだ。
    そもそもゴジラを見るのに、二百万年前とかゴチャゴチャしたこと気にしないぞ。
    フォォッフォッフォフォ…(V)o¥o(V)

    Re: miss.keyさん

    どうも高校時代に同好会の上映会で見せられてから、ブレードランナーは好きになれないところがあります。なんか、わたしがハリウッドのアクションSF映画が好きになれなくなった原因みたいで。でもこの際だから見直してみようかな。

    Re: 赤鼻のひゃくさん

    ちなみにゴジラも最初から「科学的整合性」なんてものを捨て去ってまして、それはあの「二百万年前の古代生物」ってセリフによく表れている。二百万年前には恐竜は絶滅していて、マンモスうろつく氷河期だ(笑)

    ブレードランナー見た

     いや、関係ないんですがね、久しぶりにブレードランナーを見てしまいました。敵役のバッティが実は良い奴過ぎてホント泣ける。ミステリーじゃないが、たまにはそういうのも如何?

    NoTitle

    >アンギラス出して怪獣プロレスやらせた奴は天才
    私は、そう思う方なんですよねぇー(^^)/
    所詮、荒唐無稽な怪獣映画なんだから。
    変な理論とか論理とかくっつけて、「オレって、インテリジェンスあるでしょ?的なカッコつけないで、バッタン!バッタン!はっちゃけまくって。
    その分、カッコよくて魅力的な怪獣を作ってほしいって、思うんだけどなぁ~(^。^)

    何度も言うようだけど、だって、「ガメラ」、無茶苦茶よかったじゃん!
    東京のビルの谷間を、ガメラとギャオスが飛んでるシーンを見た時は、「平成のゴジラ映画がいつもイマイチなのは、ゴジラが飛べないからだ!」なんて思ったくらいだもん(^^♪

    Re: ECMさん

    ほしいけど、とりあえずブルーレイレコーダー買うまで我慢ですなあ。どうせなら高画質で見たい。

    Re: 東京ひゃくストーリーさん

    第二作でアンギラス出して怪獣プロレスやらせた奴は天才ですな。

    NoTitle

     映画スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて[DVD特装版] をアマゾンで予約してしまいました。これで何回も見られる。

    https://www.amazon.co.jp/gp/product/B082J7SJKB/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s00?ie=UTF8&psc=1

    NoTitle

    >初代ゴジラ
    東宝チャンピオン祭り世代にとって、あれほどツマンナイゴジラ映画ない!(爆)

    ていうか。
    あれこそが「ゴジラ」みたいに猫も杓子も言ってる、今の世の風潮って、なぁ~んかイヤ(^^ゞ
    • #20723 東京ひゃくストーリー 
    • URL 
    • 2019.12/15 17:02 
    •  ▲EntryTop 

    Re: 風と雲とひゃくとさん

    >敵役の魅力的な怪獣が出ないゴジラ

    初代ゴジラ「(´;ω;`)ブワッ」

    NoTitle

    ふーん。
    ブリッツさんって、こんなに怪獣映画が好きだったんですね。
    なんか、ビックリ(^^)/

    ただ、シン・ゴジラ、私はイマイチだったかなぁ~(^^ゞ
    いや、そもそも、ブリッツさんは映画館で観て、私が見たのはテレビだから、その時点で見るテンションの高さが違うわけで、私の評価が低くなるのはしょうがないと思うの。
    でも、なんて言うかなー。
    リアリティを追求したがゆえに、逆にあちこちでアラに気づいちゃうみたいな?(^^ゞ
    ていうか、ゴジラがカッコ悪すぎだし、そもそもあれって、怪“獣”ではないと思うんですよね。
    怪物体みたいな感じ?

    ていうか、ていうか。
    私は、東宝チャンピオン祭りで育った世代なんで。
    やっぱり、怪獣プロレスが見たいんですよねー。
    敵役の魅力的な怪獣が出ないゴジラは、ゴジラ映画であってゴジラ映画じゃない!みたいなものがあるんだよなぁ~(^^ゞ
    • #20699 風と雲とひゃくと 
    • URL 
    • 2019.12/08 16:19 
    •  ▲EntryTop 

    Re: ECMさん

    まあ、こういう企画の場合、「人と同じことを書いてもつまらない」ですから(笑)

    いまはこのスタプリ映画がどれだけ票を伸ばせるかですね(笑)

    NoTitle

     やはりプリキュアが一位ですか。
     面白かったですけど。
     ララと星の子の関係が深まっていくのもよかったです。

    Re: miriさん

    >プリキュア映画

    今回は、単発作品だから、人物関係さえわかれば、苦労はないはずです。ウィキペディアか東映のテレビの公式HPで予習をしとけば大丈夫だと思います。

    もう12月なのでネタバレも何もないと思ったので書きますが、今回の映画のテーマは、ずばり「子育て」と、それに伴う「怒りと苦しみと喜びと愛情」ですね。ですから、わたしは親にかけてきた不孝をおもって、プリキュアたちの前に成長した「星の子」が現れたとき泣きました。そこにいたるまでのシナリオもうまいです。よくも幼稚園生にわかるように作ったな、と。あとは実によく動く、プリキュアの活躍であり、CGのダンスですなあ。80分があっという間でした。

    シン・ゴジラでよく聞き取れないセリフをやらせたのは、東日本大震災当時の、「しょっちゅう演説するけど何をやってるんだかわからない対策本部」をパロってるのかなあ、と。

    「この世界の片隅に」あろうことか実写版ドラマなんてのがあったけど、「恥をさらした」としか思えぬ出来だったなあ、と(^^;) うむむ。

    こんばんは☆

    昨年はじめてこの企画を知り、記事をアップしましたが
    今年もポールさんに触発されて考えたいと思っています☆

    そのうちアップするかもです?
    出来の良さとかではなくて、好きな映画で良いのですよね?

    ***************************

    ポールさんの10作品で見たことがあるのは2本だけです。

    >とにかくプリキュアをバカにしている人もいない人も、映画館が無理でもレンタルDVD屋に走って行って見てほしい映画。

    そこまでおっしゃるなら機会をとらえてぜひ鑑賞したいです。
    前にも書きましたが、このシリーズは一番最初の頃に
    ちょっと見ただけで今の状況は分からないのですが、
    それでも大丈夫ですよね?

    >シン・ゴジラ
    >コツは、政治家たちの激論を、「空論を並べているだけだと思って、積極的に理解しようと思わないこと」である。

    そういう風に見れば良かったんですね!?

    >この世界の片隅に
    >平凡な日本人の日常生活を描いたすべての実写映画が「ウソくさく」見える作品。

    ホントにね~素晴らしい作品でした☆


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