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    読書日記

    「戦慄のシャドウファイア」読んだ

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     モダンホラーの帝王と一部で呼ばれているディーン・R・クーンツの80年代作品「戦慄のシャドウファイア」読んだ。

     感想だが、たしかに面白い作品である。読みだしたら一気読みは間違いない。だが、同時に思うのが、「こんなものを読みだしたら人間終わりじゃないか」と思いたくなるような極度のB級臭さである。

     販売コピーに「ホラー」とつくことを作者が拒否するくらいの、徹底したノンジャンル・エンターテインメントであって、風呂敷は広い。広いのだが、非常にミニマムな話なのだ。出てくるモンスターも、風呂敷の割に非常にショボく、怖がる以前にかわいく思えてくる。こいつに比べれば、明らかに物体Xのほうが強い。

     無論、結末は、モンスターが死んでハッピーエンドになるわけだが、殺され方もあまりにもショボい。やってること自体は、「仮面ライダークウガ」のグロンギくらいのレベルだからなあ。人間も10人くらいしか殺していないし。

     広げた風呂敷に対して、半村良みたいな、世界を見る目が反転するようなメッセージやイメージがあるわけでもなく、ハリウッドのB級アクションホラームービーのノベライズとしかいいようがない世界だ。もちろん、本書をはじめとするモダンホラーの隆盛があってこそのハリウッドB級アクションホラームービーであるから、因果関係が逆なのではあるが。

     日本でいうなら、間違いなくライトノベルだ。そして、ライトノベルが目指しているのがクーンツとなって金を稼いで左うちわで暮らすことなら、そんな目標などはヤギにでも食わせてしまえばいい、というのが自分の正直な感想である。

     現に、クーンツには「ベストセラー小説の書き方」というノウハウ本があり、ノンジャンルエンターテインメントの書き方をビジネスライクにシステマティックに説明しているらしいが、そんな小説だらけになったのが今の小説界の死屍累々たる有様なのではないかとしか思えない。

     いや、面白いんだよ。面白いことは。でもなあ、わたしがのめりこんだ「冒険小説」や「ホラー」「SF」とはもう何かが決定的に違うとしかいえない。クーンツの小説や、その影響下にあるライトノベルは、やりたいことはわかるんだけど、そんなもの読んだら人間は頭が悪くなる一方なのではないか、としか思えないのだ。

     つくづくわたしは売れ線とは縁がないらしい。
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    ~ Comment ~

    Re: こみさん

    青空文庫の甲賀三郎先生のラインナップの中に、あのタイトルを見つけたらどうしても我慢ができなかったのです。ごかんべんを(^^;ゞ

    ちなみにわたしは、甲賀先生のあの作品が子どものパンチくらいに思えるもっとこってりしたSF小説、R・A・ラファティ「むかしアラネアで」って短編も知ってますが、甲賀先生の作品が面白かったらお贈りしましょうか(こりてない(笑))

    うふ

    再配送でそうめんを手に入れました。
    毎度ありがとうございます~
    今回のラインナップには読んだものがありません。
    敵とかヒルダとか無垢とか熱気とか「読まねば」って思ってたお宝の集まりだわ~
    とはいえ、今回の目玉といえば、甲賀先生の恐怖の作品。
    決して読んじゃダメとは言われているけれど、
    そう言われれば言われるほど読みたくなるのは人情ってもの。
    ああん、どうしよう、でも見たい、見ちゃいけない
    ちょっとだけ、ちょっとだけ、
    せめてタイト……
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