読書日記
「暗黒大陸の悪霊」読む
積読本消化キャンペーンの一環として読んだ。
作者のマイケル・スレイドは「オタク」で「悪趣味」で「いつも最後に変などんでん返しをする」カナダ人の集団ペンネームである。
本書は、そのカナダ人のカナダ人らしいナショナリズムとうんちくが山ほど入っている、ノンジャンル・エンターテインメント・ミステリなのだが……なんというか、アフリカに対する妙なコンプレックスと近親憎悪でもあるのか、この分厚い小説、読んでいくと「悪趣味な人種ジョークのごった煮」にしか見えてこなくなる。
複数のプロットを同時に展開させて行くのはいいが、「警察小説」と「法廷もの」と「アクションもの」と「歴史小説」と「ホラー」をより合わせていて、いつものスレイド作品のごとく「ゲテモノ」としか思えない仕上がりなのだ。
そうでありながら、最終ページで初めて突きつけられる真相は意外なものであり、伏線もきちんと張ってあるにもかかわらず、普通に読んでいれば絶対にこの結論にはたどり着けないだろう。
その意外性が、柔道の試合にいきなりロングフックをぶちかまして勝つような代物で、よくいって「ギャフン」レベルであるのがまたなんともスレイドらしいというか。
いわゆる「吉本新本格」系のミステリが好きなら、一読して損はあるまい。怪作である。
作者のマイケル・スレイドは「オタク」で「悪趣味」で「いつも最後に変などんでん返しをする」カナダ人の集団ペンネームである。
本書は、そのカナダ人のカナダ人らしいナショナリズムとうんちくが山ほど入っている、ノンジャンル・エンターテインメント・ミステリなのだが……なんというか、アフリカに対する妙なコンプレックスと近親憎悪でもあるのか、この分厚い小説、読んでいくと「悪趣味な人種ジョークのごった煮」にしか見えてこなくなる。
複数のプロットを同時に展開させて行くのはいいが、「警察小説」と「法廷もの」と「アクションもの」と「歴史小説」と「ホラー」をより合わせていて、いつものスレイド作品のごとく「ゲテモノ」としか思えない仕上がりなのだ。
そうでありながら、最終ページで初めて突きつけられる真相は意外なものであり、伏線もきちんと張ってあるにもかかわらず、普通に読んでいれば絶対にこの結論にはたどり着けないだろう。
その意外性が、柔道の試合にいきなりロングフックをぶちかまして勝つような代物で、よくいって「ギャフン」レベルであるのがまたなんともスレイドらしいというか。
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