「範子と文子の驚異の高校生活(ギャグ掌編小説シリーズ・完結)」
    範子と文子の三十分一本勝負(ギャグ掌編小説シリーズ・完結)

    範子と文子の三十分一本勝負:FIGHT・28

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    「ラジオ……」
    「え?」
     放課後の教室。いつもながらすっとんきょうなことをいい出すなあ、と思いながら文子は範子の声に耳を傾けた。
    「ラジオも面白いと思うのよ」
    「ラジオって、あれ? 最近のはやりのニコニコ生放送ってやつ?」
    「……そう。友達も何人かやってる……って、違うわよ。違う。ぜんぜん違うの」
    「じゃあ、昔いたダイエーホークスのピッチャー?」
    「いつの話をしているのよ。わたしがいっているのは、ラジオ。AMとかFMとか短波とかある通信機器」
    「ああ」
     文子はうなずいた。
    「ラジオ、楽しい番組は楽しいよね。でも、最近は聴いてないなあ。面白い番組が少ないっていうよりは、ついつい、携帯のメールのほうが楽しくなっちゃうんだよね」
    「文子……あなた、メールのやり取りなんか夜中にやってるの?」
    「え? だって範ちゃん、家の教育方針でメールは禁止なんでしょう? 昔そう聞いたことがあるよ」
    「とにかく」
     範子はバンと大きな音を立てて机を叩いた。
    「わたしたちはラジオを考えなくちゃいけないのよ」
    「考えるって……」
     よほどわたしがメールをやっていることが気に入らないのかな、そう考えてしまう文子だった。
    「人気が落ちた落ちたといわれるわりにはしぶとくがんばってるよね」
    「そうよ」
    「へ?」
    「わたしたちもラジオのあのしぶとさと、ホットなコミュニケーションを自分のものとすべきなのよ! そうしないとこのシリーズも飽きられて終わってしまうことになるのよ!」
    「いや……危機感はわかるよ、範ちゃん。でもブログの小説に、いったいどうやってラジオのそうした特性をもってくるわけ? どう考えても、無理じゃないかと思うんだけど……」
    「人間やろうと思えばなんだってできるのよ。精神一到なにごとかならざらんの精神よ」
    「そんな昔の格言をいったって、読んでる今の人にはわからないよ範ちゃん」
    「日本語を使っているのに?」
    「世代間における日本語のコミュニケーション能力の限界についてはラジオを聴いているならわかるはずだよ、範ちゃん」
    「うっ……」
    「よく考えたら、わたしたちの言葉遣いは現代の女子高校生からはだいぶずれているよね。そういったものも、ラジオから学んだほうがいいんじゃないかなあ」
    「そう! そうでしょ! ……でも、そんな番組聴いてないのよわたし」
    「じゃあなにを聴いているの?」
     範子はふっふっふっと笑った。
    「……ラジオ深夜便」
    「渋っ!」
    「そんなに渋い?」
    「女子高校生が聴いていると思えない番組の中では『伊集院光・深夜の馬鹿力』とタメを張るレベルだよ範ちゃん! そんな番組を聴いているくらいなら、ラジオもテレビも消してCDでも聴きながら予習をやっていたほうがマシだよっ!」
    「……そう? 『ラジオ深夜便』のあのゆっくりしたしゃべり方、好きなんだけど」
    「だからっていって、範ちゃんまであんなゆっくりしたしゃべりかたをすることはないよ! ブログの文に起こすときは、そのゆっくりさが再現できないけど」
    「さてそんなところで」
    「そんなところで、なに?」
    「このへんで音楽を一曲おかけしましょう」
    「どうやって!」
    「曲目は『長崎の鐘』です」
    「名曲だけど古っ!」
     httここでアドレスを書こうとしたところで、制限時間が来て書ききれなかったことをお詫びいたします。
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    ~ Comment ~

    Re: ひゃくさん

    本を読もうにも震災後二日間は停電で夜は真っ暗で寒く、ラジオも能天気な曲をかけているところなどひとつもなく……。

    三日目の朝にテレビが生き返ったことに気づいたときはほっとしたけれど、まさかあんな事態になっていたとは、であります。

    まあそれ以前に地震でカオス状態になった自分の部屋の本をどうするかのほうがいろいろと(笑)

    NoTitle

    > こういうときこそ明るい曲をがんがん流す局を作れよ! 気が滅入って仕方ないだろう! と本気で思ったであります。

    そうそう!
    それで、あの時確か、ラジオでアンパンマンの歌を流すのが流行ったんですよね。

    ていうか、あの時読んでた本が、新田次郎の『怒る富士』と、『ウィチャリー家の女』で。
    『怒る富士』は、富士山の宝永噴火の時の惨状を描いた小説だから、もぉ読めるわけないし。
    そんなわけで、、『ウィチャリー家の女』に集中しようと思ったんだけど、ブリッツさんも書いてるように、余震バンバンで、とてもじゃないけどラジオかけて、緊急地震速報に即対応出来るように!って思ってたから。
    もぉ読むそばから話がどっかいっちゃって。
    結局読むのを止めちゃったという経緯があります。

    面白かったんで、読み返したいんですけどねー。
    でも、いまだになんか嫌で…。
    かなり、残念(笑)

    Re: ひゃくさん

    震災の時のラジオはほんと怖かった。なにしろ「どこどこで震度いくつ、死者・行方不明者何人」というのばかりがどんどん流れてきて……。

    こういうときこそ明るい曲をがんがん流す局を作れよ! 気が滅入って仕方ないだろう! と本気で思ったであります。

    NoTitle

    > ……ラジオ深夜便

    震災の後、よく聞いてたのを思い出します。

    > 名曲だけど古っ!

    女子高生は、知らないと思います(笑)

    Re: fateさん

    でももう一度このシリーズをやれといわれても体力ないです(^^;)

    あのときはよくもまあ毎日毎日更新できたなあ。

    とはいえ百本を休まずに書き続けるのはさすがに無理で、しまいには体調を崩して休んでしまったであります。

    fateさんもお身体には気を付けてください。

    ラジオ深夜便

    ここまで来ましたが、毎回スゴイっすね。なんだかんだで続いている。

    しかし、ラジオって、なんだか懐かしい。
    今、プライベートで聞くことってほぼ、ないわ~。

    Re: ぴゆうさん

    伊集院氏のあの番組、知人が某やばいソフトから落としたという録音を聞かせてもらったことがありますが、面白いときはむちゃくちゃ面白いですな。

    ……つまらないときは殺意を覚えるくらいのつまらなさですけど。

    NoTitle

    伊集院の番組で、何かの石を貰ったら、こんなにいい事がありました。
    みたいなのが面白かった。
    企画が受けた。
    投稿者は当選したことが前提で、その石が当たった途端に宝くじに当選は無論、信じられない様なよい事続きの状態を報告してくれる。
    爆笑した。
    耳からの情報は本を読んで想像するのに似ている。
    落語も見るのもいいが、ラジオから聴くのも楽しい。

    Re: トゥデイさん

    現役でやっているようで……。

    「女子高生うんぬん」はギャグのつもりでしたが、たしかにつまらないギャグでしたね。失礼しました。

    ちなみに「ラジオJUNK 伊集院光・深夜の馬鹿力」は長いこと続いている深夜番組ですが、リスナーの男女比が「ほぼ100:0」だそうであります。わたしは生で聞いたことはありませんが。

    友達ニコニコ生放送やっとるんかい。
    ラジオとか全然聞きません。中学生の頃英会話聞いてた程度。
    あと今時の女子高生が云々とか言わない。別にこういう喋り方の特徴ありますとかないですから。

    Re: 蘭さん

    長崎出身でいらっしゃいますか?
    それとも藤山一郎氏のファン?

    あれは日本歌謡界でも屈指の名曲です。心洗われるという言葉がまさにぴったりです。

    ちなみに、今、わたしがよく聴いているラジオ番組は、コマ劇場で公演をやった紅白歌手のラジオ番組です。

    『水樹奈々スマイル・ギャング』

    ……いいじゃないか面白いんだから!(^^;)

    こんにちは^^

    『長崎の鐘』を名曲に選んで下さってありがとう!(笑)

    私はラジオは良く聴きますね~。
    「福山雅治のトーキングFM」「要のある音楽」「うたものがかり」「ビヨンド・ザ・アベレージ」・・・・・・
    「ジェットストリーム」

    雑食です、私(爆)。

    NoTitle

    ブレイディー・ラジオ選手ですね。

    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA

    ファンは多かったようですが、好不調の波が激しすぎる人だったらしいです。

    二年で23勝ですから、実力以上の結果が出せたといえるのではないでしょうか。

    絵師様のコメントは後で書きます~♪

    絵心がないから絵が描ける人がうらやましくてならん(^^)

    NoTitle

    ラジオ……そんな投手いたような気がしますね。。。というよりか、いたかどうかももう覚えていない。それなりに野球には詳しい方なんですけどね。どうもLandMです。
    そう言えば、今、ウチのサイトで絵師様の応援コメントを募っておりますので、よかったらよろしくお願いしますです。まあ、時間があったらでいいので。今の状況では難しいと思いますので。
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