「ショートショート」
ミステリ
プレゼントはこいつだぜ
まったく、いけすかない男だった。ツキに見放された、クソ面白くもない気分のときに会いたくなるような顔ではない。クリスマスの夜とはいえ、神様もこんな変なプレゼントなど避けてほしかったところだ。
「ハモンド君。わしが座右の銘としていることはなんだか知っておるか」
「ウェザースプーンさん。おれは探偵ですよ。あなたの伝記作者になったおぼえはないですがね」
この街の経済界を牛耳る製鉄業の大物、ウェザースプーンは、机の向こうから、おれに猛禽類のような鋭い視線を浴びせかけてきた。この勤勉だが吝嗇な、老いた小男が、何千万ドルも小指の先で動かせるとは信じがたい思いがする。
「知っているかね」
「……働いて得たもの以外はなにものをも得るべからず、でしたっけ」
おれは不承不承答えた。こういう質問は、いつも聴いているラジオのクイズ番組の中だけにしてもらいたいものだ。ウェザースプーンは満足したようにうなった。
「そうじゃ。ハモンド君、君が有能だとわかってうれしいよ」
「そりゃどうも」
おれはコートのポケットから紙巻を取り出した。マッチも出そうとしたが、あいにくと忘れたらしい。
無駄だと知りつつ、ウェザースプーンに物欲しそうな視線を送った。
「火か」
「恵んでいただけるとありがたいんですがね」
「よかろう」おれは自分の耳がどうかしたのかと思った。「今日はクリスマスだ。プレゼントしよう。どれでも持っていくがいい」
ウェザースプーンは机の引き出しから籠を取り出した。そこには、無数の、街頭や店でタダで配られているマッチブックが顔を揃えていた。
おれは口笛を吹いた。こうでもなくちゃ金は貯まらないらしい。ウェザースプーンが渋い顔をする中、おれは適当にひとつを選び出し、蓋を開けた。
おれはさらに口笛を吹いた。今日はおれってツキがないツキがないとばかり思っていたが、ツキがめぐってきたじゃないか。
「どうした、ハモンド君」
「いやね」おれは笑みを噛み殺しながら、マッチブックの蓋の裏を見せていった。「これを見てくださいよ。当たりクジだ。『これを当店まで持参なされたかたは十ドル差し上げます』だそうですよ。客引きとしてはうまいやりかたですな」
「返したまえ、ハモンド君」
「なんだって?」
「働いて得たもの以外は得るべからず、というのがわしの座右の銘だ。君はそれを働いて得たのか? そうではあるまい。そんなギャンブルによる、不浄の金はわしが許さん」
「むちゃくちゃだ」
「君はわしにやとわれたのだ。さっさとその汚らわしいマッチブックを返すか、それとも契約を破棄してここからたたき出されるか、好きなほうを選べ」
たたき出されたらメシの食い上げだ。おれは顔をしかめてウェザースプーンにマッチブックを放り投げた。
「けっこう」
ウェザースプーンはマッチブックを千々に引き裂いた。
おれは煙草をポケットに戻した。味がまずくなると思ったからだ。
ウェザースプーンは鼻を鳴らして、マッチブックをしまった。
「で?」
「なんですかね」
「もったいぶるな、ハモンド君。ドロシイの居場所だ」
おれはポケットからメモした紙を取り出そうとした。今日はポケットが紙切れだらけになっていたので、見つけるのに手間がかかった。
「デンバーの貧民街です」
住所が書かれた紙をウェザースプーンの前に差し出すと、やつはそれをじろりとにらみ、次いでこいつも千々に引き裂いた。
「取っておかなくていいんですか」
「すでに頭に収めた。これ以上こんな紙に用はない」
「お嬢さんを許しておあげになる気はないんですね」
無駄だとはわかったが聞いてみた。ウェザースプーンは鼻を鳴らした。
「あんなふしだらなやつは、わしの娘ではない。それにわしにはまだ二人残っている」
おれも鼻を鳴らしたい気分だった。残りの二人の娘より、デンバーにいる娘のほうがまだしもまともな精神を持っていることは疑い得ない。
「仕事はこれで終わりですね? それじゃあ、帰らせてもらいますよ」
「待ちたまえ、ハモンド君。君にはもうひとつやってもらわなければならんことがある」
「クリスマスにはゆっくりとしたいと思っていたんですがね」
楽しみにしているクイズ番組の時間に間に合わなかったらどうしてくれるんだ、と心は叫んでいた。もちろん、口にはのぼらせない。
ウェザースプーンは、運がいいことに、おれの内心に気づかなかった。
「それなら、そんな怠け癖を、勤勉さに置き換えるべきだな。追加の報酬もはずもうじゃないか。悪い話ではあるまい」
そう持ちかけられる話にいいものがあったためしはないが、追加報酬となれば話は別だ。やつなりのクリスマスプレゼントのつもりかもしれない。
おれは黙って拝聴することにした。
「これから、ここにあの男がやってくる」
その言葉を聞いて、頭にピンと来るものがあった。
「ラッドですか」
「ラデツキーとかいうハンガリー人だ」
ラッドでいいんじゃないか。
「あの男がやってきてなにをするってんです」
うすうす、想像はついた。
「ドロシイの居場所を教えてくれ、と、泣きついてくるに違いない。ふん。わしが教えてやるもんか。君は、あいつを、叩き出してくれればそれでいい」
そこで、今、思いついたかのように。
「そうだな。ハモンド君、ただ、叩き出すだけではつまらん。あの男と、わしが話す時間も少々もらおうか。これはわしの、やつに対するクリスマスプレゼントといえるだろう」
「ラッドから、あんたへのクリスマスプレゼントの、間違いじゃないですかね」
おれはいった。自分の口の中に、なにか、にちゃにちゃしたものが溜まっている。一杯のウイスキーさえあれば、溶けて流れてくれるのだが。
「で、ハモンド君? 受けてくれるのかね?」
おれが答えようとした瞬間、ブザーが鳴った。
「入れ」
痩躯の老人が、社長室の扉を開けた。イギリスの旧家なら執事の役どころだが、アメリカの株式会社では、この手の人間の肩書きは千差万別だ。秘書か召使か、はたまた副社長かもしれない。
「ラデツキー様とおっしゃられるかたが、社長にお会いしたいとのことですが」
「通せ」
「かしこまりました」
老人は、一礼すると、扉を閉めた。
おれは、こっそりと、溜め息をついた。
ラッドは、おれの見たところでは、確かに、数千万ドルのカネを扱える人間の顔はしていなかった。数千ドルのカネを扱うだけでいっぱいいっぱい、というような、典型的な小市民の顔だ。こいつらは、誠実さと勤勉さだけでは、アメリカでのし上がることはできない、という事実に直面しても、生き方を変えないのである。
それが悪いといっているわけではない。道で行き倒れていた場合、おれだったら、迷わずにラッドのような男を助けるだろう。ウェザースプーンみたいなやつは、ほっておいたって、ゴキブリみたいに生き延びるからな。
「ウェザースプーンさん……」
ラッドは、消え入るような声で目の前の大富豪に話しかけた。ダメだな、おれは心の中で首を振った。こういう相手の前では、見破られるとわかっていても虚勢を張らないといけない。そうでもなければ、呑まれる一方だ。
「なんだ」
哀れをもよおす身の上話が始まった。ラッドは、貧しい身ながら大富豪の娘といい仲になったがゆえに、娘と別れさせられ、この街の職場という職場を追われ、今や身ひとつで乞食同然の生活をしているのだという。
ウェザースプーンは、そんなラッドを冷酷な視線で見下ろしていた。
「お願いです、ミスター・ウェザースプーン。お金はいりません。いりませんから、どうか、ドロシイと……」
「それはお前次第だな」
ラッドの顔が、明るくなった。ウェザースプーンは、それを見て意地悪そうにいった。
「そう。わしは、ドロシイの居場所を知っている。だが、お前みたいな下賎なやつに教えてやるわけがなかろう。ドロシイの居場所は、自分で探せ」
そんな無茶な、と、おれは思った。この人探しのプロでさえ、見つけるには一週間かかったのだ。ラッドのような平凡な男では、七年経っても無理だろう。
甘かった。ウェザースプーンは、もっと残酷だったのだ。
「そうでなかったら、わしから買ってみろ」
「買う?」
もはやラッドの顔からは、喜びの色はハーメルンの町の子供たちのように消え失せていた。
それでも、ラッドは、ポケットより、おんぼろの財布を取り出すと、中をあけた。
小銭少々に、なんらかの紙切れ。
おれは、サッと手を伸ばすと、紙切れをふんだくり、窓際に持って行った。老人が照明をケチっているせいか、ここでは少々見づらいのだ。月明かりを使ったほうが、まだ、なにが書いてあるのかわかる。
「なんだったのだ、ハモンド君?」
おれは首を振った。
「宝クジですよ、ウェザースプーンさん」
振り返ると、ウェザースプーンの机にひらひらと舞わせる。
「当たれば五千ドルですがね。今日の『デイリー・スター』紙の夕刊をお持ちでしたら、ちょっと確認してもらえませんか?」
「こんなもの確認するまでもない!」
老人は、宝クジをずたずたに引き裂いた。
おれは、淡々とした口調で告げた。
「ラッド、こういうことだそうだ。いくらなんでも、小銭でウェザースプーンさんから情報を買うわけには行くまいよ」
ラッドは、顔色を蒼白にすると、おれに殴りかかってきた。
ボクシングをかじったことのあるおれにとってみれば、ままごとのようなパンチだった。スウェイでよけ、チンに一発、きついのをカウンターで見舞ってやった。
ラッドはぐらっとすると、ダウンした。意識ははっきりしているものの、脳味噌を揺さぶられ、立てないのだ。
「おれからのクリスマス・プレゼントはこいつだぜ。もっと欲しけりゃ、オウル通りのハモンド探偵事務所まで来るんだな」
ウェザースプーンが相好を崩した。
「よくやった、ハモンド君。この男をたたき出したら、すぐに報酬を払おう」
報酬はすぐに払ってもらえたが、ウェザースプーンはケチだった。イロがついていたことはついていたが、おれの思った額よりも、三割ほど少なかったのだ。
事務所に帰って、しなければならないことをした。天に向かってバクチを打ったのだ。その後で、おれは郵便受けを改めた。この一週間帰っていなかったことで、郵便受けは請求書だらけになっていた。ひとつひとつ開いて行くのは、あまり気持ちのいい作業ではなかった。クリスマスなのに。
半ば日課となっている、ラジオのクイズ番組を聴きながら、缶詰とパンで、ありあわせの夕食を取っていると、ドアにノックの音がした。
「入れよ」
入ってきたのは、ラッドだった。
「ハモンドさん……でしたよね。お願いです。ご存知でしたら、ドロシイの……」
「いいたいことはそれだけか」
ラッドの身体が、びくっとこわばるのがわかった。
おれは苦笑した。
「なんだ、お前、新聞すら読んでいなかったのか」
おれは、ウェザースプーンの家に行く前に買った、『デイリー・スター』紙の今日の夕刊を示した。
「読んでみろよ」
不審そうな顔で新聞を開いたラッドの顔を、おれはニヤニヤしながら眺めた。
しばらくして、その顔がハッとこわばるのがわかった。
「なんて……なんてことだ。あの宝クジは、当たっていたんじゃないですか!」
「その通り。そして、これが、おれからのプレゼントだ」
おれは、ポケットから、一枚の紙切れを取り出した。
ラッドの顔が、驚愕の色に染まった。
「これは、二日前にぼくが拾ったクジだ!」
「なんだ。あんた、こいつは拾ったものだったのか」
まあ買えるわけがないわな。
「でも、どうして。どうしてあなたが?」
「タネを明かすのは簡単だ。すりかえだよ。あのとき、ちらっと見ただけで、お前さんの財布にあった紙切れが、宝クジだと気づいた。バクチ嫌いのウェザースプーンの考えそうなことはわかっていたから、破かれる前に取り上げたんだ。当たり番号なんか覚えちゃいなかったが、はずれクジだったら一枚持っていた。ウェザースプーンが引き裂いたのはそれさ」
おれだって宝クジのひとつくらい買う。まったく、外れていたと知ったときには、おれは世の中でいちばんツイてない人間だと思ったものだったが。
「それで、このクジは?」
「あんたが拾ったんだろう。あんたのもんだ。今日中にこの街を出て、よその銀行の支店で、このクジを現金化するんだな。五千ドルと努力があれば、お前さんでも女の一人ぐらい幸せにできるはずだ」
「でも、あなたは?」
おれは肩をすくめた。
「おれはバクチをした。ここに、あんたは来ない、と賭けたんだ。来なかったら、この五千ドルはおれのものだった。だが、あんたはやって来た。全て、そちらのものだ」
「……」
「今日はクリスマスだ。クリスマスには、プレゼントをして、善行を積むものさ。ディケンズのスクルージみたいな因業爺いにはなりたくないからな」
「ありがとうございます」
おれは、あっち行け、と、手を振った。
「ドロシイはデンバーにいるよ。貧民窟のどん詰まり、ニコラス・ハウスといえばそれでわかる」
「ハモンドさん、本当にありがとうございます。このお礼はなんとしたらいいか……」
「どうでもいい。早く出て行け。さっさと行かないと、おれは気を変えるかもしれないぞ!」
ラッドは、はじかれたように、事務所から姿を消した。
おれは溜め息をついた。あいつには五千ドルと女がある。しかしおれには、なにもなかった。それどころか、一週間もしたら、ラッドにしてやったことがバレて、ウェザースプーンが報復の手を伸ばすかもしれない。
これからどうするか。そのときはそのときだ、と、割り切れればいいんだが……。
うつむいたおれの視線が、請求書の影に隠れた封筒に止まった。差出人はラジオ局となっている。
封筒を開いた。
おれは口笛を吹いた。七回くらい口笛を吹いた。
脳裏からはきれいさっぱり忘れ去っていたが、一週間前、この街を離れるときに手紙を送った、ラジオの懸賞クイズ番組の賞金、千ドルの小切手だった。
これとウェザースプーンからの報酬があれば。
おれは嬉々として、荷造りを始めた。
どこへ行くか? サンフランシスコあたりどうだろう? あそこでは探偵がひっぱりだこのはずだ。
おれはグラスをつまむような手つきをすると、神様に対する礼として、目の前でちょっと上げてみた。
「メリー・クリスマス」
※ ※ ※ ※ ※
一昨年書いたクリスマスショートショート。
目の使いすぎのせいか、目の奥に鈍痛がして(たぶん眼精疲労というやつだろう)、『紅蓮の街』のディスクを取りに行くのもめんどうなので今日の更新はこれでゴマかすことにしたい(汗)
ブログにUPする機会もなかなかないタイプの作品でもあるし。
というわけで、今日も『紅蓮の街』はお休みであります。決して原稿ができていないわけではないぞ(爆)。
「ハモンド君。わしが座右の銘としていることはなんだか知っておるか」
「ウェザースプーンさん。おれは探偵ですよ。あなたの伝記作者になったおぼえはないですがね」
この街の経済界を牛耳る製鉄業の大物、ウェザースプーンは、机の向こうから、おれに猛禽類のような鋭い視線を浴びせかけてきた。この勤勉だが吝嗇な、老いた小男が、何千万ドルも小指の先で動かせるとは信じがたい思いがする。
「知っているかね」
「……働いて得たもの以外はなにものをも得るべからず、でしたっけ」
おれは不承不承答えた。こういう質問は、いつも聴いているラジオのクイズ番組の中だけにしてもらいたいものだ。ウェザースプーンは満足したようにうなった。
「そうじゃ。ハモンド君、君が有能だとわかってうれしいよ」
「そりゃどうも」
おれはコートのポケットから紙巻を取り出した。マッチも出そうとしたが、あいにくと忘れたらしい。
無駄だと知りつつ、ウェザースプーンに物欲しそうな視線を送った。
「火か」
「恵んでいただけるとありがたいんですがね」
「よかろう」おれは自分の耳がどうかしたのかと思った。「今日はクリスマスだ。プレゼントしよう。どれでも持っていくがいい」
ウェザースプーンは机の引き出しから籠を取り出した。そこには、無数の、街頭や店でタダで配られているマッチブックが顔を揃えていた。
おれは口笛を吹いた。こうでもなくちゃ金は貯まらないらしい。ウェザースプーンが渋い顔をする中、おれは適当にひとつを選び出し、蓋を開けた。
おれはさらに口笛を吹いた。今日はおれってツキがないツキがないとばかり思っていたが、ツキがめぐってきたじゃないか。
「どうした、ハモンド君」
「いやね」おれは笑みを噛み殺しながら、マッチブックの蓋の裏を見せていった。「これを見てくださいよ。当たりクジだ。『これを当店まで持参なされたかたは十ドル差し上げます』だそうですよ。客引きとしてはうまいやりかたですな」
「返したまえ、ハモンド君」
「なんだって?」
「働いて得たもの以外は得るべからず、というのがわしの座右の銘だ。君はそれを働いて得たのか? そうではあるまい。そんなギャンブルによる、不浄の金はわしが許さん」
「むちゃくちゃだ」
「君はわしにやとわれたのだ。さっさとその汚らわしいマッチブックを返すか、それとも契約を破棄してここからたたき出されるか、好きなほうを選べ」
たたき出されたらメシの食い上げだ。おれは顔をしかめてウェザースプーンにマッチブックを放り投げた。
「けっこう」
ウェザースプーンはマッチブックを千々に引き裂いた。
おれは煙草をポケットに戻した。味がまずくなると思ったからだ。
ウェザースプーンは鼻を鳴らして、マッチブックをしまった。
「で?」
「なんですかね」
「もったいぶるな、ハモンド君。ドロシイの居場所だ」
おれはポケットからメモした紙を取り出そうとした。今日はポケットが紙切れだらけになっていたので、見つけるのに手間がかかった。
「デンバーの貧民街です」
住所が書かれた紙をウェザースプーンの前に差し出すと、やつはそれをじろりとにらみ、次いでこいつも千々に引き裂いた。
「取っておかなくていいんですか」
「すでに頭に収めた。これ以上こんな紙に用はない」
「お嬢さんを許しておあげになる気はないんですね」
無駄だとはわかったが聞いてみた。ウェザースプーンは鼻を鳴らした。
「あんなふしだらなやつは、わしの娘ではない。それにわしにはまだ二人残っている」
おれも鼻を鳴らしたい気分だった。残りの二人の娘より、デンバーにいる娘のほうがまだしもまともな精神を持っていることは疑い得ない。
「仕事はこれで終わりですね? それじゃあ、帰らせてもらいますよ」
「待ちたまえ、ハモンド君。君にはもうひとつやってもらわなければならんことがある」
「クリスマスにはゆっくりとしたいと思っていたんですがね」
楽しみにしているクイズ番組の時間に間に合わなかったらどうしてくれるんだ、と心は叫んでいた。もちろん、口にはのぼらせない。
ウェザースプーンは、運がいいことに、おれの内心に気づかなかった。
「それなら、そんな怠け癖を、勤勉さに置き換えるべきだな。追加の報酬もはずもうじゃないか。悪い話ではあるまい」
そう持ちかけられる話にいいものがあったためしはないが、追加報酬となれば話は別だ。やつなりのクリスマスプレゼントのつもりかもしれない。
おれは黙って拝聴することにした。
「これから、ここにあの男がやってくる」
その言葉を聞いて、頭にピンと来るものがあった。
「ラッドですか」
「ラデツキーとかいうハンガリー人だ」
ラッドでいいんじゃないか。
「あの男がやってきてなにをするってんです」
うすうす、想像はついた。
「ドロシイの居場所を教えてくれ、と、泣きついてくるに違いない。ふん。わしが教えてやるもんか。君は、あいつを、叩き出してくれればそれでいい」
そこで、今、思いついたかのように。
「そうだな。ハモンド君、ただ、叩き出すだけではつまらん。あの男と、わしが話す時間も少々もらおうか。これはわしの、やつに対するクリスマスプレゼントといえるだろう」
「ラッドから、あんたへのクリスマスプレゼントの、間違いじゃないですかね」
おれはいった。自分の口の中に、なにか、にちゃにちゃしたものが溜まっている。一杯のウイスキーさえあれば、溶けて流れてくれるのだが。
「で、ハモンド君? 受けてくれるのかね?」
おれが答えようとした瞬間、ブザーが鳴った。
「入れ」
痩躯の老人が、社長室の扉を開けた。イギリスの旧家なら執事の役どころだが、アメリカの株式会社では、この手の人間の肩書きは千差万別だ。秘書か召使か、はたまた副社長かもしれない。
「ラデツキー様とおっしゃられるかたが、社長にお会いしたいとのことですが」
「通せ」
「かしこまりました」
老人は、一礼すると、扉を閉めた。
おれは、こっそりと、溜め息をついた。
ラッドは、おれの見たところでは、確かに、数千万ドルのカネを扱える人間の顔はしていなかった。数千ドルのカネを扱うだけでいっぱいいっぱい、というような、典型的な小市民の顔だ。こいつらは、誠実さと勤勉さだけでは、アメリカでのし上がることはできない、という事実に直面しても、生き方を変えないのである。
それが悪いといっているわけではない。道で行き倒れていた場合、おれだったら、迷わずにラッドのような男を助けるだろう。ウェザースプーンみたいなやつは、ほっておいたって、ゴキブリみたいに生き延びるからな。
「ウェザースプーンさん……」
ラッドは、消え入るような声で目の前の大富豪に話しかけた。ダメだな、おれは心の中で首を振った。こういう相手の前では、見破られるとわかっていても虚勢を張らないといけない。そうでもなければ、呑まれる一方だ。
「なんだ」
哀れをもよおす身の上話が始まった。ラッドは、貧しい身ながら大富豪の娘といい仲になったがゆえに、娘と別れさせられ、この街の職場という職場を追われ、今や身ひとつで乞食同然の生活をしているのだという。
ウェザースプーンは、そんなラッドを冷酷な視線で見下ろしていた。
「お願いです、ミスター・ウェザースプーン。お金はいりません。いりませんから、どうか、ドロシイと……」
「それはお前次第だな」
ラッドの顔が、明るくなった。ウェザースプーンは、それを見て意地悪そうにいった。
「そう。わしは、ドロシイの居場所を知っている。だが、お前みたいな下賎なやつに教えてやるわけがなかろう。ドロシイの居場所は、自分で探せ」
そんな無茶な、と、おれは思った。この人探しのプロでさえ、見つけるには一週間かかったのだ。ラッドのような平凡な男では、七年経っても無理だろう。
甘かった。ウェザースプーンは、もっと残酷だったのだ。
「そうでなかったら、わしから買ってみろ」
「買う?」
もはやラッドの顔からは、喜びの色はハーメルンの町の子供たちのように消え失せていた。
それでも、ラッドは、ポケットより、おんぼろの財布を取り出すと、中をあけた。
小銭少々に、なんらかの紙切れ。
おれは、サッと手を伸ばすと、紙切れをふんだくり、窓際に持って行った。老人が照明をケチっているせいか、ここでは少々見づらいのだ。月明かりを使ったほうが、まだ、なにが書いてあるのかわかる。
「なんだったのだ、ハモンド君?」
おれは首を振った。
「宝クジですよ、ウェザースプーンさん」
振り返ると、ウェザースプーンの机にひらひらと舞わせる。
「当たれば五千ドルですがね。今日の『デイリー・スター』紙の夕刊をお持ちでしたら、ちょっと確認してもらえませんか?」
「こんなもの確認するまでもない!」
老人は、宝クジをずたずたに引き裂いた。
おれは、淡々とした口調で告げた。
「ラッド、こういうことだそうだ。いくらなんでも、小銭でウェザースプーンさんから情報を買うわけには行くまいよ」
ラッドは、顔色を蒼白にすると、おれに殴りかかってきた。
ボクシングをかじったことのあるおれにとってみれば、ままごとのようなパンチだった。スウェイでよけ、チンに一発、きついのをカウンターで見舞ってやった。
ラッドはぐらっとすると、ダウンした。意識ははっきりしているものの、脳味噌を揺さぶられ、立てないのだ。
「おれからのクリスマス・プレゼントはこいつだぜ。もっと欲しけりゃ、オウル通りのハモンド探偵事務所まで来るんだな」
ウェザースプーンが相好を崩した。
「よくやった、ハモンド君。この男をたたき出したら、すぐに報酬を払おう」
報酬はすぐに払ってもらえたが、ウェザースプーンはケチだった。イロがついていたことはついていたが、おれの思った額よりも、三割ほど少なかったのだ。
事務所に帰って、しなければならないことをした。天に向かってバクチを打ったのだ。その後で、おれは郵便受けを改めた。この一週間帰っていなかったことで、郵便受けは請求書だらけになっていた。ひとつひとつ開いて行くのは、あまり気持ちのいい作業ではなかった。クリスマスなのに。
半ば日課となっている、ラジオのクイズ番組を聴きながら、缶詰とパンで、ありあわせの夕食を取っていると、ドアにノックの音がした。
「入れよ」
入ってきたのは、ラッドだった。
「ハモンドさん……でしたよね。お願いです。ご存知でしたら、ドロシイの……」
「いいたいことはそれだけか」
ラッドの身体が、びくっとこわばるのがわかった。
おれは苦笑した。
「なんだ、お前、新聞すら読んでいなかったのか」
おれは、ウェザースプーンの家に行く前に買った、『デイリー・スター』紙の今日の夕刊を示した。
「読んでみろよ」
不審そうな顔で新聞を開いたラッドの顔を、おれはニヤニヤしながら眺めた。
しばらくして、その顔がハッとこわばるのがわかった。
「なんて……なんてことだ。あの宝クジは、当たっていたんじゃないですか!」
「その通り。そして、これが、おれからのプレゼントだ」
おれは、ポケットから、一枚の紙切れを取り出した。
ラッドの顔が、驚愕の色に染まった。
「これは、二日前にぼくが拾ったクジだ!」
「なんだ。あんた、こいつは拾ったものだったのか」
まあ買えるわけがないわな。
「でも、どうして。どうしてあなたが?」
「タネを明かすのは簡単だ。すりかえだよ。あのとき、ちらっと見ただけで、お前さんの財布にあった紙切れが、宝クジだと気づいた。バクチ嫌いのウェザースプーンの考えそうなことはわかっていたから、破かれる前に取り上げたんだ。当たり番号なんか覚えちゃいなかったが、はずれクジだったら一枚持っていた。ウェザースプーンが引き裂いたのはそれさ」
おれだって宝クジのひとつくらい買う。まったく、外れていたと知ったときには、おれは世の中でいちばんツイてない人間だと思ったものだったが。
「それで、このクジは?」
「あんたが拾ったんだろう。あんたのもんだ。今日中にこの街を出て、よその銀行の支店で、このクジを現金化するんだな。五千ドルと努力があれば、お前さんでも女の一人ぐらい幸せにできるはずだ」
「でも、あなたは?」
おれは肩をすくめた。
「おれはバクチをした。ここに、あんたは来ない、と賭けたんだ。来なかったら、この五千ドルはおれのものだった。だが、あんたはやって来た。全て、そちらのものだ」
「……」
「今日はクリスマスだ。クリスマスには、プレゼントをして、善行を積むものさ。ディケンズのスクルージみたいな因業爺いにはなりたくないからな」
「ありがとうございます」
おれは、あっち行け、と、手を振った。
「ドロシイはデンバーにいるよ。貧民窟のどん詰まり、ニコラス・ハウスといえばそれでわかる」
「ハモンドさん、本当にありがとうございます。このお礼はなんとしたらいいか……」
「どうでもいい。早く出て行け。さっさと行かないと、おれは気を変えるかもしれないぞ!」
ラッドは、はじかれたように、事務所から姿を消した。
おれは溜め息をついた。あいつには五千ドルと女がある。しかしおれには、なにもなかった。それどころか、一週間もしたら、ラッドにしてやったことがバレて、ウェザースプーンが報復の手を伸ばすかもしれない。
これからどうするか。そのときはそのときだ、と、割り切れればいいんだが……。
うつむいたおれの視線が、請求書の影に隠れた封筒に止まった。差出人はラジオ局となっている。
封筒を開いた。
おれは口笛を吹いた。七回くらい口笛を吹いた。
脳裏からはきれいさっぱり忘れ去っていたが、一週間前、この街を離れるときに手紙を送った、ラジオの懸賞クイズ番組の賞金、千ドルの小切手だった。
これとウェザースプーンからの報酬があれば。
おれは嬉々として、荷造りを始めた。
どこへ行くか? サンフランシスコあたりどうだろう? あそこでは探偵がひっぱりだこのはずだ。
おれはグラスをつまむような手つきをすると、神様に対する礼として、目の前でちょっと上げてみた。
「メリー・クリスマス」
※ ※ ※ ※ ※
一昨年書いたクリスマスショートショート。
目の使いすぎのせいか、目の奥に鈍痛がして(たぶん眼精疲労というやつだろう)、『紅蓮の街』のディスクを取りに行くのもめんどうなので今日の更新はこれでゴマかすことにしたい(汗)
ブログにUPする機会もなかなかないタイプの作品でもあるし。
というわけで、今日も『紅蓮の街』はお休みであります。決して原稿ができていないわけではないぞ(爆)。
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もくじ
風渡涼一退魔行

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はじめにお読みください

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ゲーマー!(長編小説・連載中)

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5 死霊術師の瞳(連載中)

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鋼鉄少女伝説

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ミステリ・パロディ

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もくじ
読書日記

~ Comment ~
こんばんは^^
季節外れのメリークリスマスでした^^
ちと遅かったですが、お話しがよかったので嬉しい^^
探偵ものいいですね!
ラストはハモンドがカッコよく見えてきました^^
ちと遅かったですが、お話しがよかったので嬉しい^^
探偵ものいいですね!
ラストはハモンドがカッコよく見えてきました^^
Re: limeさん
もちろんいいですよ~。
なんか自分で自分の首を絞めている気がしないでもないですが(笑)。
なんか自分で自分の首を絞めている気がしないでもないですが(笑)。
キリバン!
ああああ。
私も切り番でよかったんですね!!
9995だったから、「ああ、おしい!」と思って、黙ってたんですが。
(ひそかに狙ってたんです)
今から申請してもいいですか?????
私も切り番でよかったんですね!!
9995だったから、「ああ、おしい!」と思って、黙ってたんですが。
(ひそかに狙ってたんです)
今から申請してもいいですか?????
Re: LandMさん
そういやあわたしもとんと覚えがないなあ。
スーパーのスピードくじとかガラガラポンとか年賀はがきだとかは好きですがね。
くじはやればやるほど損するもんで……。
スーパーのスピードくじとかガラガラポンとか年賀はがきだとかは好きですがね。
くじはやればやるほど損するもんで……。
NoTitle
メリークリスマス!!・・・は過ぎてしまったのですがね。
どうも、LandMです。
宝くじを今までの人生で買ったことがない!!
……という才条 蓮です。
別にどうせ当たらないから~と買ってないからではないく、単純に金欲がないだけだと思いますが。
面白い探偵ものでした。読ませていただきありがとうございます。
どうも、LandMです。
宝くじを今までの人生で買ったことがない!!
……という才条 蓮です。
別にどうせ当たらないから~と買ってないからではないく、単純に金欲がないだけだと思いますが。
面白い探偵ものでした。読ませていただきありがとうございます。
Re: 矢端想さん
9990から10010までのかたにはなにかお贈りしようと思っていたのですが、なぜかみなさんスルーされてしまい……。
うーんわたしの日記の書き方が悪かったのかなあ。
うーんわたしの日記の書き方が悪かったのかなあ。
NoTitle
あれっ!!??
やっぱり僕が「キリ番」踏んだってこと? ウソー。
最近もらってばっかりだし、なんか話出来すぎですやん。
10001の方に譲りますよ・・・・。
やっぱり僕が「キリ番」踏んだってこと? ウソー。
最近もらってばっかりだし、なんか話出来すぎですやん。
10001の方に譲りますよ・・・・。
Re: 矢端想さん
おめでとうございます! キリ番です!
なにか書いてお贈りいたしますので、期待せずにお待ちくださいね~!!
なにか書いてお贈りいたしますので、期待せずにお待ちくださいね~!!
NoTitle
>>キリ番付近申告
あっ、うっかりしてた。
そういえば「10000」って出てますやん。
おめでとうございます。
あっ、うっかりしてた。
そういえば「10000」って出てますやん。
おめでとうございます。
Re: 矢端想さん
お読みいただいてありがとうございます。
あっ矢端さんもキリ番付近申告がなかったからショートショートのプレゼントはいらないものと……(笑)。
あっ矢端さんもキリ番付近申告がなかったからショートショートのプレゼントはいらないものと……(笑)。
Re: limeさん
これは何日かけて書いたんだっけかなあ……?
一週間くらいずつヒマを見つけてちょこちょこ書いたような覚えが。
ちなみに、ホームズのほうは3時間くらいで書きました。やっつけもいいとこ(笑)。
「プロット自体を考える」時間を入れるとかなり伸びますけども、たいていのショートショートは一日くらいで書いています。自転車操業男と呼んでください。(笑)
あっキリ番付近申告がなかったからプレゼントはいらないものと……(笑)。
一週間くらいずつヒマを見つけてちょこちょこ書いたような覚えが。
ちなみに、ホームズのほうは3時間くらいで書きました。やっつけもいいとこ(笑)。
「プロット自体を考える」時間を入れるとかなり伸びますけども、たいていのショートショートは一日くらいで書いています。自転車操業男と呼んでください。(笑)
あっキリ番付近申告がなかったからプレゼントはいらないものと……(笑)。
NoTitle
ポール・ブリッツ様。
すてきなお話をありがとう。
メリークリスマス。(クリスマス終わったってえの!)
ハッピーニューイヤー。(まだ早いってえの!)
すてきなお話をありがとう。
メリークリスマス。(クリスマス終わったってえの!)
ハッピーニューイヤー。(まだ早いってえの!)
NoTitle
来るのが遅くなりました。
メリークリスマス・笑
ひねりのある、粋な話ですね~~!
ハードボイルドと見せかけて、ハートフル。
クリスマスにはぴったりです。
こういう短編はどのくらいの期間で書きあげるのでしょう。
遅筆な私にご伝授を。
メリークリスマス・笑
ひねりのある、粋な話ですね~~!
ハードボイルドと見せかけて、ハートフル。
クリスマスにはぴったりです。
こういう短編はどのくらいの期間で書きあげるのでしょう。
遅筆な私にご伝授を。
Re: semicolon?さん
こっちでははじめまして。
わたしは宝くじより新人賞がほしい(笑)。
ボツ続きで……。
わたしは宝くじより新人賞がほしい(笑)。
ボツ続きで……。
Re: トゥデイさん
いやー、いっぺん、書いてみたかったんですよね、タフな探偵のハードボイルドもの。
ソフトになっちゃった(笑)。
ハモンドくんウケがいいなあ。フリスコでの活躍もいつか書いてみたいなあ。
トゥデイさんのブログないしHP、早く見たいですね。リンクをしようと指をわきわきさせて待っております(^^)
ソフトになっちゃった(笑)。
ハモンドくんウケがいいなあ。フリスコでの活躍もいつか書いてみたいなあ。
トゥデイさんのブログないしHP、早く見たいですね。リンクをしようと指をわきわきさせて待っております(^^)
Re: ネミエルさん
二日後の分まできちんと原稿はできてますっ!
ただ二日を過ぎた後のコミケの殺人的状況下でUPし続けるだけの原稿ができてねえ、という(笑)。
ただ二日を過ぎた後のコミケの殺人的状況下でUPし続けるだけの原稿ができてねえ、という(笑)。
どうもです。
格好いいお話ですね!とても面白かったです。
私の宝くじもあたるといいな。
眼球をお大事に。
私の宝くじもあたるといいな。
眼球をお大事に。
- #2850 semicolon?
- URL
- 2010.12/26 05:36
- ▲EntryTop
ディケンズと言えば、舞台を現代日本にしたクリスマスキャロルの芝居を福岡でやってますね。
さて、ホームズのと合わせて楽しませて頂きました。二日目の方が断然好き。
序盤の主人公の趣味に関する発言がラストに効いてくるとは。そしてハモンドさんも良かったな。
いいクリスマスプレゼントでした。
ではクリスマスも終わりましたし、こっちもあと少し頑張ります。ありがとうございました。
さて、ホームズのと合わせて楽しませて頂きました。二日目の方が断然好き。
序盤の主人公の趣味に関する発言がラストに効いてくるとは。そしてハモンドさんも良かったな。
いいクリスマスプレゼントでした。
ではクリスマスも終わりましたし、こっちもあと少し頑張ります。ありがとうございました。
- #2849 トゥデイ
- URL
- 2010.12/26 01:07
- ▲EntryTop
Re: ぴゆうさん
ハードボイルドを書こうとしたらソフトになってしまった作品(^^)
こういうところで非情になりきれないのが作者としての弱いところですなあとほほほ。
こういうところで非情になりきれないのが作者としての弱いところですなあとほほほ。
NoTitle
つい引き込まれてしまう。
どんよりとした吝嗇家の部屋。
調度品は立派なんだろうな。
ウェザースプーン(スピードスケートの選手にいたような)
鼻がでかいな、それもかなりのワシ鼻じゃないと。
ネクタイはきっちり締めてある。
皮が垂れ下がった首に皺がよるほど。
想像するだけで楽しい。
粋な探偵の一人称の語り口が良かった。
今回も楽しかったぁ~~
目は大事だから休ませて下さいな。
メリークリスマス
どんよりとした吝嗇家の部屋。
調度品は立派なんだろうな。
ウェザースプーン(スピードスケートの選手にいたような)
鼻がでかいな、それもかなりのワシ鼻じゃないと。
ネクタイはきっちり締めてある。
皮が垂れ下がった首に皺がよるほど。
想像するだけで楽しい。
粋な探偵の一人称の語り口が良かった。
今回も楽しかったぁ~~
目は大事だから休ませて下さいな。


- #2846 ぴゆう
- URL
- 2010.12/25 13:16
- ▲EntryTop
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Re: YUKAさん
古き良きハードボイルド探偵を狙ったのですが、うまくまとまったのが嬉しい(^^)
今年はどうしようかな……。